暁 〜小説投稿サイト〜
ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
Episode of Tabasa 臆病者-オリヴァン-part1/変心する嫡子
[10/22]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
見を聞くが、タバサはここは手を出さないつもりか、首を横に振った。とりあえず静観しつつ、オリヴァンを観察することが今の優先事項だ。
いつもなら、こうして脅すだけで、臆病者のオリヴァンは屈する。うわべだけの強がりを言うくせに、結局涙で顔をぐちゃぐちゃにしてしまうのだ…が、今回はどういうことがそんなそぶりは見受けられなかった。それどころか、オリヴァンは不適な笑みを浮かべている。対するいじめっ子たちは彼の生意気にも取れる態度に、若干苛立ちを募らせた。
「…なんだよオリヴァン。その余裕かました態度は?」
「まさか、忘れたわけじゃないよな?お前のちゃちなドットクラスの魔法なんかじゃ、俺たちライン以上のメイジの魔法に敵うわけないって」
「それに、君はほんのちょこっと脅かせばビビッて逃げる弱虫じゃないか。僕たちに勝てない現実に絶望しすぎて頭がおかしくなったのかな?」
顔は笑っているが、目は全く笑っていない。格下の人間ごときにいい気になられて我慢できるほど器が大きくなかったいじめっ子たちは、オリヴァンに向けてつむじ風を吹かせた。
この魔法でオリヴァンのズボンのベルトを切ってしまおうとでも思っていただろう。それに対してオリヴァンは即座に杖を振るった。すると、オリヴァンの腰に近づいてきた風が彼に当たることなく跳ね返り、逆にいじめっ子たちのズボンを切り、彼らのズボンを足元までずり落としてしまった。
「うわあああ!」
無論自分の下着を露にされた彼らは両手でそれを上げて戻すが、手を離すとズボンがまたずり落ちることになる。
「こ、この弱虫…よくもやってくれたな!このアルベール様に!」
アルベールと名乗ったその学生はオリヴァンに向けてお返しに魔法を放とうとするが、片方でも手を離すとズボンの下に隠した下着が見えてしまい、やはり詠唱もロクにできない。
それに対して、オリヴァンは勝ち誇った笑みを浮かべながら、杖を振るう。すると、今度は巨大な渦巻きが巻き起こり、いじめっ子たちをまとめて校舎の方へ吹っ飛ばしてしまう。
「え、エア・ストーム!?トライアングルスペルじゃない!」
キュルケが思わず声を上げる。これはタバサや自分と同じトライアングルメイジじゃないと使えないレベルの魔法だ。これだけの魔法が使えたのに、彼はいじめっ子たちに恐れをなして引きこもっていたのか?それともまさか、本当に引きこもっている間にひそかな特訓で習得したとでも?いや、ありえない。一朝一夕はもちろんのこと、2,3ヶ月でドットメイジだったはずのオリヴァンがトライアングルにたどり着けるはずが無い。天才メイジであるタバサとてそれは不可能だった。
「あっはっは!!ざまあみろ!僕は真の実力を発揮できるようになったんだ。それも君たちのような…人を平気でいじめてはあざ笑うお前ら以上にね!」
意地の悪い笑みを浮かべなが
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ