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グランバニアは概ね平和……(リュカ伝その3.5えくすとらバージョン)
第23話:てんてこ舞い……舞ってる暇があるのなら、仕事して下さい
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スで居ないのよ。政務の中心に居るウルフが居る内に決済しないと大変な事になるでしょ」
そうなのだ……グランバニアは何処も彼処も大忙し。
政務の中心人物が10日程バカンスに出る為、その前に片付けねば仕事が大幅に滞る。
あと3日でウルフに決済させなければ、次のチャンスは更に10日後になる。
「何でこんなに忙しいんですかぁ!? 私まだ初心者ですよ! 手加減して下さいよぉ……」
「だから……あと3日でウルフがバカンスに行くから、誰もが仕事を前倒しで進めてるのよ。
お父さん
(
リュカさん
)
の為だと思って我慢しなさい」
以前の私の仕事ぶりを見てるリュリュには納得いかないのだろうけど、現在の仕事量は私が処理してた時の5倍以上だ。
文句の一つも言いたくなるのは解るが、聞いてやる程暇じゃない。
父親の名を出す事で口を封じる。
「くっ……だ、大体……何で今のタイミングでバカンスに行くんですかウルフ君は!?」
「貴女の父親が、このタイミングでバカンスに行く様に旅券を与えたからよ」
愚痴りたい気持ちは良く解る……でも、それを封じるのも私の仕事。
「………」
ぞんざいな私の言葉に、頬を膨らませ書類を睨むリュリュちゃん……
あぁ、可愛い!
「ふふふふふっ」
突然ユニさんが私達(主にリュリュちゃん)を見て笑い出した。
「ごめんなさい……でも可笑しくて」
滑稽なのは解ってるけど、目の前で笑われるのは、ちょっと……
「あのねリュリュ様……リュカ陛下はウルフ殿の事を考えて、今の時期に旅行へ行く様に指示したのよ」
ウルフの事は考えてただろうけど、私達の事は考えてなかったようね。
「違いますよアルル様。リュカ陛下は私達の事を蔑ろにした訳ではありません」
顔に出てたかしら?
考えを読まれるなんて……
「ウルフ殿はああ見えて真面目なんです。与えられた仕事を実直に
熟
(
こな
)
して行く真面目な子なんです。でも、それだと
何
(
いず
)
れ身体を壊しかねないでしょ? リュカ陛下はそれを心配して、この忙しいタイミングで旅行へ行く様仕向けたんです。そうすれば今後自らの意思で、休みを調整し旅行等に行く事が出来る……それをウルフ殿に教える為に今のタイミングでバカンスを決行させたんです」
「なる程……つまり、仕事の分配等の事柄を身をもって体験させ、それを今後に生かさせようって訳だねユニ」
「はい殿下。リュカ陛下は先の先まで見通して、色々計画を実行してるんです!」
なる程……普段のいい加減野郎を見てると忘れがちだが、意外と深慮遠謀な人物だったわね。
「がんばろ……仕事……」
ユニさんとティミーの言葉を聞き、リュリュちゃんも仕事に専念しようと態度を改める。
それを見たユニさんは軽く頷き自分の職場へ戻っていった。
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