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魔法少女リリカルなのは 絆を奪いし神とその神に選ばれた少年
第二十話 東馬の過去、ミサキの前世
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いた。そのせいで、東馬は私の前からいなくなってしまったのかもしれないから。

「そうか……わかった。私は東馬の事を知ったのは、ある事件があって日本に帰国した時だったんだが……」

「え?外国にいたんですか?」

「ああ、それで……母が死んだと連絡を受けてな。それでその葬式で東馬と出会ったんだ」

葬式であったんだ。でもミサキさんのお母さんと東馬ってどんな関係だったんだろ?

「東馬は所謂お母さんの弟子でな。それで母なんだが……暗殺者をしていた」

「……え?あん…………さつしゃ……?」

その言葉を聴いて私は声が出なかった。

それはつまり……東馬自身も暗殺者だったという事……。

「……聞いて、後悔したか?」

「……いえ、続けて後悔しません」

正直、後悔はしている……と、思う。でも、それでも私は聞かないといけない。東馬の事を。

「最初にあった時、東馬の目には光が、なかった。母さんの仲間に東馬の事を聞いてみたら同じ事を言われた……「今の状態は、ボスが連れてきた頃によく似ている、というか同じだ」ってね」

「連れてこられた時……?」

「何でも、十二月の寒空に倒れている所を母さんが拾ってきたらしくてな。その時の状態はひどかったらしい。体のあちこちに裂傷、火傷、あげくの果てには右腕の骨は罅だらけ。正直、生きているのは奇跡だと言われていた」

「そ、そんなにひどい怪我を……」

聞いて、想像したくなかった。そこまでひどい怪我をしていたんだ。

でも、おかしい。東馬の両親はそんな虐待みたいな事する人じゃなかった。むしろ、物凄く溺愛してた。

「そんな怪我を負わせた連中なんだが……普通に母さんがいってフルボッコにしたって言ってたから安心していいよ」

「そ、そうなんですか……」

フルボッコって……嫌な予感しかしないんですけど。

「まあ、それからは……酷かったらしくてね。誰とも関わらない、食事も取らない、睡眠も取らないはで……母さんが頑張って介護してから、少しずつ感情を出すようになったらしい」

「そうなんですか……」

私はほっとした。

「だけど……そんな幸せは続かなかった」

「え?「東馬の前で……母さんが死んだんだ」っ!?」

口を思わず塞いでしまう。そんな事が……。

「東馬の最初の任務で、へまをやらかしたらしい。それで、撃たれそうになった東馬を」

「ミサキさんのお母さんが、庇った……」

「…………(コクッ)」

小さく、首を縦に振った。

「私は恨んだよ。「お前がへまをしなければ、母さんは死なずに済んだっ!」ってね……そして、東馬は私からの恨みの言葉に対して一言も反論もしなかった」

「自分が受けるべき言葉だと思ったか
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