故郷
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ていた。こんなんで本当にこの遺跡を攻略出来るのだろうか……?
カチッ。
『あ』
ユーノが音を立てて沈む床を踏み、一同に冷たい汗が流れる。妙に力がこもった表情でこちらに振り向いたユーノは一言。
「……やっちゃったフモ☆」
「獣ォオオオオオオオオオオオ!!!!!!」
流石の兄様も半ギレでユーノを以前の呼び名で叫んだ。しかしユーノ、いくら何でも今の場面でボケるのはマズいと思う。そして次の瞬間、私達が通ってきた道の上から巨大なトゲ付鉄球が山のように降り注いできた。アレ、当たったらライフゲージは一瞬で無くなる即死レベルだろうなぁ……なんて思ってる場合ではない!!
「走れ!!!」
言われずとも私達は全速力で後ろからドカドカ振って来る鉄球に押し潰されない様に走る。だがそのせいでまた他のトラップ床を踏んでしまい、今度はそこに爆弾が降ってきた。咄嗟に頭を抱えてダイブし、爆発をやり過ごす。
「チッ、本当に夢幻街じゃないか、ここ!! 全員、トラップ床に全神経を注げ!!」
「シャロン、マキナ、二人とも無事かい!?」
「な、何とか……。今ほど体力が多くて良かったと思った事は無いよ」
『ユーノ、ちょっと本気で反省して!!』
「ご、ごめんなさぁああああい!!!」
こうして、私達の遺跡探究は初っ端から波乱万丈に満ち溢れる結果となってしまった。管理局でも攻略した者がいないと言われるこのダンジョンを、果たして私達は無事に生き残れるのか? そして最深部へたどり着けるのか? 最深部にたどり着けた時、そこには何があるのか? 答えは私達の行動次第でわかる……。
「ぎゃああああ!!! 床が爆発したぁあああ!!!!?」
「こっちくんなユーノ! 今のおまえは歩くトラップ発動機だ!!」
うん、なんか阿鼻叫喚になってて、もう帰りたくなってきたよ。
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