シリルvs.シリル
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法で魔水晶を元に戻せるのは知っているだろ?」
「うん。滅竜魔法で砕いて戻すって言われて、実際に戻ったからね」
「竜鎖砲は大量の滅竜魔法が集まった魔法なんだ。つまり、それを魔水晶にぶつけると、全員元の姿に戻れる・・・鍵を壊すと、それが出来なくなってしまうんだ」
それがデメリットか・・・だけど、こっちには滅竜魔導士が四人もいるんだ。鍵なんかなくても大丈夫だろう。
「・・・まさか、滅竜魔導士が何人もいるから、鍵がなくても大丈夫・・・とか思ってないだろうな?」
「え?ダメなの?」
俺がそういうと、エドシリルは額を押さえてため息をつく。
「お前なぁ・・・元に戻すのに、一体何日かかると思ってるんだ?明日には魔力抽出が始まる、滅竜魔導士がたった数人じゃ、全員を元に戻すのは不可能だ。時間的にな」
そ・・・そうなのか?となると、やっぱり鍵を手に入れて直接魔水晶に竜鎖砲と言うのをぶつけるしかないか・・・
「その鍵は誰が持ってるの?」
「おそらくバイロじゃないか?背の低いじじぃなんだが・・・」
背の低いおじさんか・・・よし!それならそいつを見つけるか!!
「だが、鍵は俺に任せろ。お前はエクスタリアに向かえ」
「え?なんで?」
いきなりやる気を削がれてしまう・・・せっかく乗ってきたのに・・・
「エクシードたちを避難させろ。コードETDが失敗すれば、王国軍はなりふり構わずにエクシードを魔水晶にしようとするはずだ」
「それなら大丈夫。エクスタリアにはウェンディが・・・アースランドのウェンディがもう行ってるから」
「何!?」
俺がそう言うと、エドシリルは俺の胸ぐらを掴む。どうした?
「ウェンディ一人でか!?」
「いや・・・シャルルも一緒に・・・」
「あの堕天と二人でか!?バカかお前!!」
エドシリルはものすごい表情でそう言う。何が悪いんだ?
「いいか!!エクシードたちは人間を劣等種だと思ってる!!おまけに堕天のことも皆嫌っている!!そんな二人がエクスタリアに行ったら、信じてもらえない上に、ひどい目に合わされるのが関の山だ!!」
「!!」
マジか!!ウェンディたちにひどいことなんて・・・そんなことさせられない!!
「アースシリル!!こっちは俺がなんとかしよう!!お前はウェンディの元に早く行け!!」
「わかった!!みんなのことをお願い!!行こうセシリー!!」
「うん!!」
俺はセシリーにつかんでもらってエクスタリアへと向かう。ウェンディ!シャルル!無事でいてくれよ・・・
エドシリル
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