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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epico23其は天に座す竜を守護せし鉄壁の暴風〜Chevaliel〜
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「な・・・っ!?」
嘘みたいな魔力を発していたルシルが吐血したその瞬間に魔力が消失して、携えてた剣も消え、最悪な事に意識まで失ってしまったようで、シュヴァリエルが放った暴風の直撃を受けた。暴風は地面や木々を大きく穿ちながら、ルシルを何十mと吹き飛ばした。その圧倒的な暴力にわたしは思考停止。何も考えられないってなった時、
「あああああああああああああああああっっ!!!!」
――閃駆――
シャルロッテ様が叫んだ。視界が歪む。超高速で突撃した影響だ。一瞬でシュヴァリエルへと距離を詰めて、「私がお前を殺すッ!」絶対切断能力アプゾルーテ・フェヒターを発動。その能力を宿した“キルシュブリューテ”を振るった。
「クソッ、邪魔すんな!」
「それ以上喋るな! 口を開いていいのは断末魔を上げる時だけよ!!」
流れて込んで来るシャルロッテ様の殺意。そのどす黒さにわたしは得体の知れない感情に呑み込まれそうになる。シュヴァリエルはシャルロッテ様の鋭い斬撃を紙一重で避けつつ、「これでも喰らいな!」ズボンのポケットから何かを取り出して、こっちに投げた。シャルロッテ様はそれに向かって“キルシュブリューテ”を一閃・・・したのがまずかった。
『「え・・・!?」』
わたしとシャルロッテ様の声が被る。絶対切断能力が強制的に解除されたからだ。その原因らしき刀身に絡みついてるのは幾何学模様が描かれた『お札・・・?』だった。それでもシャルロッテ様は“キルシュブリューテ”による斬撃を繰り出した。
「馬鹿か。お前も、お前だからこそ理解しているだろ。魔導では魔道には勝てないってな!」
刃はしっかりとシュヴァリエルの首に当たったけど、傷1つとして付かなかった。
「大人しく寝てな!」
横薙ぎに振るわれる大剣による一撃。どういうわけか刃の方じゃなくて腹による打撃だった。シャルロッテ様が“キルシュブリューテ”を掲げて盾としたけど、なんてことないその単純な打撃で“キルシュブリューテ”の刀身が砕け散った。
「きゃぁぁぁぁぁぁぁ!!」
視界が回る。刀身の破壊の衝撃と、大剣の腹による打撃で殴り飛ばされたからだ。それでも地面に激突する前に体勢を整えて着地。シャルロッテ様がお札を剥がそうとしていたそんな時、
「――いやぁ! いやぁ! いややぁ! 目ぇ開けて! ルシル君! ルシル君!」
遠く離れたところからはやての慟哭の悲鳴が聞こえた。
『「ルシル・・・!?」』
「助けてシャマル! ルシル君を助けて! ・・・へん・・・して・・・、して・・ん・・・してへん! ルシル君・・・! ルシル君、息してへん! 息をしてへんのや・・・!」
聞きたくない言葉が聞こえた。そっちに意識が全て向いたわたしとシャルロッテ様。そこに、「悪
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