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EVANGELION ANIMA〜もう1つの可能性〜
伍話 見知らぬ記憶(2)
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てちょろまかそうかしら」
もちろんNERVを敵視している国連だそう簡単にいくはずがない。
「必要最低限のブロック意外をすべて閉鎖して節約することもできますけど」
「…けど?」
「特に第1発令所などは一度システムダウンさせると完全に起動するまで一年ほどかかります」
「…いざという時困りそうだけど仕方ないわ。そのこと考えておいて」
「はい」

「あとはプロトタイプの解体と裏切り者が出ないように監視を強めることぐらいかしら」
「それだけで済めばいいんですけどね…」
「上手くことは運ばないでしょう。他支部ゼーレ側にあるし本部は完全に独立した状態よ…せめてリツコか加持君がいてくれたら」
「…」

ミサトには経験が足りない。マヤやマコト、シゲルも同様に。30前で世界を動かす組織の総司令または、各部署のトップ技術部長のマヤに至っては20代前半。組織の本部を支えていくには若すぎる。そもそもNERV職員の平均年齢が30歳前後というのも問題だ。
しかし、他支部が本部と縁を切った今NERVが頼れるのはエヴァとそのパイロット。ヴンダーが完成するまでにやつらが攻めてきたらまた、彼らに頼らなければならない。
ゼーレは綾波レイも利用してくるだろう。そうなった時二人…特にシンジは戦えるだろうか?
時が進むにつれゼーレも着実に準備をすすめている。

「遊んでる時間はないのね」
「それどころか寝る時間すらありませんよ」
苦笑するマヤ。
「世の中って色々と複雑で残酷ですね」
「今に始まったことじゃないわよ」
現実でも夢の中の記憶にも楽しい時間は一瞬だけ。
楽しみの後には悲しみがやってくる。
「これが渚カヲルがいってた運命ってものなのかもね」(ゴクリ)

飲んだコーヒーは既に冷えきっていた。


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