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極短編集
短編88「男の子たちの挽歌」
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 と、僕は上級生に言った。ブッチャーたち向こう町の連中は、かなりビビッていた。こっそり聞いてみると……報復を恐れているしい。じゃあ、っていう事で……

「あいつらに手を出したら、どうなるか分かるか?(バッチ見て)お前、〇組だな!文句あるなら、一年〇組までこいよ!タイマンはってやるよ!!」

 と、凄んでおいた。当時のケンカは、一対一のタイマン勝負!気合があれば勝てるのだ!!とりあえずは、これで大丈夫!!パッと見、どうみてもグループの頭を張る奴じゃなかったし。まあ、こっちも先輩に知り合いいるし、ケンカはタイマンなら、たいてい勝てるからいいか!と思っていた。その後、この出来事は、向こう町と、こっち町の結びつきを強める事になった。
 小学時代とは違う、中学時代。一見無邪気そうな中に、無数の駆け引きがあった。ただのケンカは、暴力性を増し、うそ、虚言まじりのトークも多くなっていった。密やかな暴力と、不合理なルールの世界。そういう中を抜け……



 男の子たちは、少年へとなっていったのだった。

おしまい

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