短編88「男の子たちの挽歌」
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という、エアガンの音の後、仲間のコウが走って来て、団地の階段を駆け上がり、階段からARー7を構え迎撃体勢に入った。こちらは僕を入れて、残り4人だった。迎え撃つは、あっち町の10人だ。撤退に釣られて、出て来た目標をねらう。それがスナイパーの役目であり、今回の作戦の要だった。
このライフルは、こっち町、最強だ。バネも強化してあり、50メートルは飛んだ。当時、飛距離はあっても、有効射程距離(当てられる距離)は短く。銀玉鉄砲で5メートル。エアガンでも、10から15メートルで、ガスガンで20メートルだった(夏場のみ)
パスッパスパスパス!
弾が撃ちこまれてくるのが見えた!!敵は、6人でフォーメーションを組んで、歩いてきた。辺りを慎重にうかがっている。
このライフル、M1カービンは市販のエアガンではなくカスタムだった。今では、規制されているが、当時はカスタムライフルで、100メートルなど狙えるのが売っていた。もちろん、僕たちには売ってはもらえない。年齢制限があったからだ。この銃は、コウの兄貴のだった。
パス!!
僕たちの射程圏内に入った所で、まず僕が撃った!まず、前方の一人にヒットした。僕の狙撃に合わせて、階段上のコウジが連射した。
コウに貸した、ARー7はガスガンで、いちいちエアガンのように、コッキングしなくてよい。相手が次の弾をこめる間にヒットさせた。コウは2人にヒットさせたあと、階段に身を潜めた。これで敵残り7人だ!
僕たちは、迷彩服を着ていた。僕のは木々に隠れるようにウッドランドパターンだった。建物に隠れる奴は、当時、出たばかりのモノトーンのシティパターンを着ていた。そうそう、その他には、全身真っ黒の特種部隊。ベレー帽をかぶって、グリーンベレー!南ベトナムだったか、タイガーストライプというのもあった!だいたいは、アメ横の仲田商店で買った物だが、その店以外にも何軒もあった。服は、中古を良く買った。中には、本当に戦場で撃たれて、穴空き血糊付!(どうみても、着ていた人は生きてないだろ!?)もあった!足元はブーツ。頭は、キャプがほとんどだが、ヘルメットの奴もいた。リュクは背嚢といい、米兵仕様ならアリスパックを背負っていた。
階段のコウジに対して、敵の攻撃が始まる。敵の2人は、コウの隠れた階に、弾を撃ちこむ。残り1人は階段をあがっていった。それをみたテラが、階段をあがる1人に弾を浴びせる。ヒット!それに気付いた2人が、テラの隠れる植え込みに、弾を撃ちこんだ。僕もライフルで援護する。
エアガンには、エア式とガス式があった。エア式は、ポンプ式とも言って、空気を圧縮して弾を発射した。ガス式は、今はないが、当時はフロンガスが使われていた。寒い時期は、ガス圧が下がってしまい、ショボイくなるが、夏場
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