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転生者の珍妙な冒険
続・ タルカスと戦ってるジョナサンの視界はきっとこんな感じ
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しっかし、オッサンはパワーだけの馬鹿かと思ってたけど、あんな頭使いそうな戦い方出来るんだな〜。
「・・・・奇襲だけだと思うか?」
そんなことをぼんやり思いながら構えていたら、オッサンのそんな呟きが聞こえた。
「ん?」
「俺の『武器庫空間』のカラクリを見破ったのは褒めてやる。だが、それが奇襲用だけだと思うかってんだ!! こんなことも出来るんだぜぇ!!!?」
そう叫ぶと同時に、俺の周囲の四方八方を大量の『武器庫空間』の入口が囲み、それらから一気に何かが俺目掛けて飛び出してきた。
「アレは・・・・餓蛇!?」

餓蛇(がじゃ)
円形に5枚の大きな刃が仕込まれ、鎖を動かすことによってそれらが回転し当たった敵をミンチにする鎖鎌の進化系。昔の日本でも使われた事があったとか・・・・。

「あまり数は無い武器の筈だ、何故!!?」
「俺がお抱えの鍛冶師に作らせたんだよ、前にお前からお前の故郷にあるその武器の話は聞いてたからなぁ!!」
畜生、昔の俺の馬鹿!!
「更に、これだけじゃ終わらねぇぜ!!」
そう言って自分のそばにある『武器庫空間』から出したのは、まるで戦国時代の刃の長い槍を巨大にしたような武器。スピアとかいうのかな? 兎に角、今まで見たことねぇ武器だった。
『で、出たあぁぁぁぁぁ!!!! 「暴獣」を「暴獣」たらしめたタルタス選手の最強武器だぁ!! これが出され、しかも周囲を謎の兵器で囲まれたヨシュア選手、流石に命運尽きたかぁ!!?』
「へぇ、何か凄い槍なんだな。」
「おぅよ、1年前に行った『円卓の墓場』ってダンジョンの最深部にあった『ロンゴミニアド』って槍だ! 何とこれ自身が『攻撃力強化(大)』と『移動速度強化(中)』ってスキルを付けてんだ! それより、大丈夫かヨシュアよぉ!! そろそろ餓蛇がお前を食い破るぜ!!?」
オッサンの言うとおり、既に回る刃の風圧が肌で感じられる程に接近している。だが、別段大丈夫だ。
「何だぁその余裕そうな表情は? 言っとくが、仮に避けられても無意味だぜ!!? 『金剛槍・「牙王」』!!!!」
餓蛇の向こうからは、槍を構えたオッサンが突っ込んでくる。その威力たるや、周囲の空気を切って進む衝撃で辺りに鎌鼬が生まれ、衝撃から地面が抉れて陥没していく程だ。アレを食らったらミンチより酷いだろうな、今は唯の戦闘者として対峙してるとは言え仲間を殺す気か・・・?

だが、まぁ問題ない。

「・・・・『スタープラチナ』だけじゃあ、0.数秒だけだったが・・・・、『ちゃんと』言えば、どうなるかねぇ・・・・。」
口の中で呟き、襲いかかってくるオッサンともう薄皮一枚くらいに迫った餓蛇に一瞥をくれてから、叫ぶ。

世界は止まる(スタープラチナ・ザ・ワールド)!!!!」











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