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ロード・オブ・白御前
踏み外した歴史編
第1話 だから共には歩めない
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黙って、舞君が碧沙君のように黄金の果実に侵されていくのを待つのかい? ――貴虎」

 凌馬は掴まれた手を振り解き、立ち上がり貴虎の懐に入った。

「彼女の体内にあるのは、キミが求めてやまなかった人類救済を成して余りある力だ。その少女一人と人類70億人、キミがどちらを選ぶべきかは明白じゃないかい?」

 ふり返る。簡易ベッドの上で苦しげに横たわる舞。

 するとペコが盾になるように簡易ベッドの前に立ち、チャッキーが舞の傍らで舞の手を強く握った。
 両者共に、まなざしには敵意を湛えて。
 ――舞を傷つけたら許さないという、意志を湛えて。

「――最初は60億人。次は妹と角居裕也の二人。そして今は、彼女一人。お前の提案する方法はいつも誰かを犠牲にすることを前提としてきたな」

 ――スカラーシステムを破壊しに来た時、葛葉紘汰は言った。



 “犠牲が必要な世界なら、それを求める世界と戦う!”



 今やっとその意味を正しく理解した。

「悪いが高司君は渡せない。お前がどこまでも犠牲を求めるなら、俺がお前の前に立ち塞がってやる」
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