転校生の時間・1時間目(2016/05/16 一部加筆修正)
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【視点:樹】
修学旅行が終わり、今日は振替休日明け初の通常授業。そして、烏間先生経由の情報で転校生暗殺者がやって来る日でもある。
転校生名目ってことは、年齢的にも10代半ば前後であるのは確実だろうけど。さて、一体どんな奴がるのやら……。
「イッキ君、どうしたの?」
「んにゃ、何でもない」
転校生のことを考えていたら、隣を歩いている神崎に声を掛けられた。今日、登校途中に偶然出会って一緒に登校することになったんだ。勘違いするなよ。
「ふぁあああ……」
「凄い欠伸。もしかして、寝不足?」
「ああ。振替休日の間に新しいA・T組んでて、余り寝てないんだよ」
「A・Tって、いつもイッキ君が履いてる変わった靴だよね?そういえば、修学旅行中に履いてたのと変わってる」
「ああ。これは昨日完成したばかりの轟の玉璽ってんだ。修学旅行に行く前で7割程は完成してたんだけど、最後の詰めの所で時間が掛かっちまって」
まぁ、玉璽って言っても炎の試験型玉璽と同じ試験型なんだけどな。試作型疑似玉璽の開発から始めて試験型玉璽を開発するから、どうしても完成に時間が掛かる。
特に轟の玉璽は、試作型疑似玉璽の形状が手甲なの対して、試験型玉璽の形状はA・Tだから尚のこと時間が掛かったんだ。それ以外にも―――
「あと、不破さんにも普通のでいいから作って欲しいって頼まれてて、それ組んだりしてたんだよ」
「……不破さんに作って上げてるの?」
「ん?ああ。なんかイッた様な目で頼まれたから、作らないと後が怖そうだったし」
「そうなんだ。……ねぇ、イッキ君。私にも作ってくれないかな?」
「え?A・Tを?」
「うん。駄目かな」
「いや、別にいいけど」
「ありがとう。楽しみにしてるね」
……何だろう。今の神崎との遣り取り、有無を言わせない感が半端無かった気がするんだが……。まぁ、今の笑顔を見る限り俺の気のせいだよな。
不破さんだけでなく神崎にも作るとなると、他の奴らにも作ることになりそうだな。いっそのこと、戦LV計測器――リードも作っちまうか。
と、そうこうしている内に我らが隔離校舎に着いた。さて、例の転校生とやらは既に来てるのかな?
「ウッス!転校生暗殺者はもう来てっか?」
「おはよう、皆」
「オッス、イッキ。って、神崎さん!?お、おはよう!!」
「うん。おはよう、杉野君」
「……おい、イッキ。何で神崎さんと一緒に登校してんだ?」
「むしろ、こっちが
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