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ドリトル先生と二本尻尾の猫
第十幕その七

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「どうしようかってね」
「決めよう」
 先生もこう言うのでした。
「それからね」
「見込み捜査とかはよくないしね」
「こうしたことはシャーロック=ホームズというか」
 むしろと言う先生でした。
「ヴァン=ダイク博士かな」
「先生はそっちのタイプかな」
 ガブガブが言ってきました。
「探偵だと」
「ブラウン神父って言われたことはあるよ」
 先生はガブガブに微笑んでこうも言いました。
「そうもね」
「外見から?」
「うん、性格は違うって言われたけれどね」
「そうしたこともあったんだ」
「少なくともホームズと言われたことはないよ」
 先生は笑ってこうも言いました。
「そうしたことはね」
「まあ先生はね」
  ダブダブが笑ってこう返しました。
「ホームズではないわね」
「うん、自分でもそう思うよ」
「全く似ていないわ」
「あんなスマートで天才肌じゃないよ」
 自分でもこう言うのでした。
「そこはね」
「そうよね」
「こつこつとね。確かにね」
「先生はものごとを進めていくから」
「フレンチ警部かな」
 先生はこの人の名前も出しました。
「僕は」
「天才じゃないけれどこつこつだね」
 チーチーも先生に笑って言いました。
「そこは先生と同じだね」
「そうかもね」
「じゃああの人達も」
「うん、じっくりとね」 
「見てだね」
「若しあの子達に何かしようとしたら」
 その時はというのです。
「止めようね」
「うん、それじゃあね」 
 チーチーも先生の言葉に頷いてでした、今は様子を見るのでした。二人を見守りながら。
 上演されたのは四人のそれぞれの色の衣装、妖精のそれを模した服を着た女の子達が歌って踊ってです。そこから劇もしてです。
 着ぐるみ達、今度は鰐やアライグマのその人達が出て来てでした。軽くヒップホップみたいなダンスをします。それから女の子と着ぐるみ達が劇をしました。それを見てです。
 先生は唸ってです、動物の皆に言いました。
「いや、歌のダンスも演劇もね」
「いいね」
「中々だよね」
「衣装のデザインも色もいいし」
「女の子達も交わしいしね」
「いいね」
「レベル高いわよ」
 皆もこう言うのでした。
「これは」
「うん、そうそうない位に」
「小劇場っていうけれど」
「レベル高いね」
「だからお客さんも多いんだ」
「そうなのね」
「大人も子供も楽しめるね」
 先生は微笑んでこうも言いました。
「いや、いいもの観たよ」
「これは楽しめたね」
「思ったよりも遥かに」
「また来たいね」
「是非ね」
「これだけでもね」
 先生も笑顔です、そのうえでの言葉です。
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