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普通の剣士
第一話 「一人の少年」
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 昔、世界を作ったと言われる剣が12本あった。その12本の剣は、ある時に神が封印をかけ世界のどこかに隠したといわれる。そんな伝説を信じる者もいれば信じない者もいたが、信じる者はその伝説の剣を探す旅に出る者も少なくなかった。そんな剣を探す者の一人に一人の少年がいた。

「お婆さんパンを一つ買いたいんですが」

「あいよ、10ゴールドだよ」

 白髪のツンツン頭の白のコートという格好の少年はパンを買いそれを食べながら新しく着いた街を歩いていた。

「ん〜そろそろ残金がなくなってきたな〜、そろそろどこかで働いて稼がないと次の街には行けそうにないな」

 少年はそういうとどこの町にも絶対にある仕事掲示板を見つけると上から順番に手ごろな仕事を探す。

「どれがいいかな・・・」

 仕事にもいろいろありペット探しやおつかいに護衛などの仕事がほとんどであるが一気に稼ぐのであれば護衛の仕事が一番儲かる。少年が仕事を探しているときに一人の男性が声をかけてきた。見た目は全身黒の半袖に半ズボンという姿で後ろにはバックを背負っている、商売人のようだがまだ16の少年に一体何の用があるのだろうか。

「お兄さん仕事を探しているのかい?」

「うん、旅をしているものなんだけどそろそろ働かないと旅ができないからね」

「そうか丁度今護衛の仕事をしてくれる人を探しているんだお兄さんが腰にさしている剣が目に入ってね最近は護衛の仕事も危険だからって受けてくれる人が少なくてねぇ」

「そうなんだ、でも僕みたいなやつが腕がいいとはかぎらないんじゃないのかな?」

「それでなんだが仕事を受けてもらう前に護衛できる人物かどうかを判断する所があるんだがすまないがそこで少しの試験を受けてもらえないか?」

「護衛の仕事が一番儲かるしなぁ・・・わかったその施設はどこにあるの?」

「俺が案内するからついてきてくれ、そうだ自己紹介がまだだったな俺は商売人のガリュウってもんだ」

「僕はシュウよろしく」

 自己紹介を済ませるとガリュウについていき護衛できるかどうかの判断施設に到着する。試験の内容は護衛として日々仕事をしているベテランと拳で勝つと合格ということになっているらしい。

「おい、ギリュウ護衛人としての試験をしてほしいんだが!」

 ガリュウがギリュウという名の人物を呼ぶと奥からごつい男が出てくる。あの体格ならば盗賊が襲ってきたとしても返り討ちにできるだろう。

「おう、兄貴じゃねぇか試験するのはいいがどこのどいつだ?」

 ガリュウがシュウに指をさすとギリュウが声を大にして笑う。それはそうだろうただ剣をぶら下げただけの少年が護衛人として働きたいと言っているのを聞けば日々護衛人として仕事をしている者から見れば笑えることなのだ
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