遺跡編 来訪
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たぐらいで事件に遭遇するとは―――」
「テスタロッサ家の裁判とアレクトロ社のSEED、ブラジルの麻薬組織の件」
「……すまん、言い返せん」
よく考えればあれって数日の内に起きた出来事なんだよな……。しかもちょっと様子を見に行くつもりだったはずの渡航から始まっている。どこかの小学生名探偵ばりの事件遭遇率に、ネロが不安に思うのも理解できてしまうな……。
「聞き覚えのある世界の名が聞こえたかと思えば、案の定でした。お節介だとは思いますが、次元世界に出かけるのならば、せめて誰か供を一人でも連れて行ってください」
「……ならネロが来るか? 自分の眼で見れば少しは安心できるんじゃないか?」
「え!? あ、あの、私は主はやてや騎士達が留守の間はこの家を守らないといけない義務が……!?」
「玄関に鍵かければいいだろう……。はやて達も合鍵を持っているから締め出されるような事にはならないし、もし失くしたとしても高町家やバニングス家、月村家を頼れば済む事だ。なに、ちょっと別の世界に知人を送るだけだ、今度ばかりは厄介事は起こらない……と、良いよなぁ」
尻すぼみな言い方になってしまったのは、自分でもあまり確証が持てないからだ。どうしても前科があるから今回も、という可能性を考慮してしまうんだよな。
「よく考えると……確かに私も一緒の方が色々都合が良いかもしれません。それに例の事も気がかりですし……わかりました、私がお供します」
「はぁ……もっと肩の力を抜いたらどうだ? 何を思い詰めているか知らんが、気にし過ぎると思考がそれだけに縛られる。口調も堅苦しいせいで、よそよそしい感じがして気に入らん。もう少し柔軟になってくれないか?」
「は、はい。(兄様は……変わらないな、タイムリミットが迫っているというのに……。だけど騎士カリムの預言を聞いてから、私はより大きな後悔に憑りつかれてしまった。兄様は自らの未来を糧に闇の書の呪いを私と主はやてから引き剥がしてくれたが……果たしてそれは本当の意味で正しい行動だったのだろうか……)」
「……?」
なんか今、余計な事を考えていそうなネロだが、最近の彼女からはまるで迷子のように寂しげな雰囲気を感じる。しばらく様子を見ておいた方が良いか?
[ニダヴェリールかぁ〜、美味しいものいっぱいあったらいいな〜♪ じゅるり……]
なんか精神世界で耳を傾けていたレヴィが涎を垂らしていた。そういやブラジルで召喚している間に知ったが、甘口カレーが大好きなんだったな……。つい面倒を見たくなる彼女の性格のせいか、今度作ってやろうと思った。
[お兄さんお兄さん! ニダヴェリールに行くの楽しみだね!]
「(そうだな……望めば召喚してやるから、その時はちゃんと言ってくれ)」
[オ
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