遺跡編 来訪
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あれからしばらくの月日が経ち、今は10月10日。ヴォルケンリッター達はミッドと地球を往復して贖罪に従事したり、リハビリも終盤に差し掛かったはやてと安らかな暮らしを享受したりしている。テスタロッサ家は近くのマンションに部屋を借り、フェイトとアリシアはアリサやすずか達が通う小学校に入り、家族で新たな生活を謳歌している。なお、フェイト共々嘱託魔導師の資格を手に入れたなのはも、小学生として普通の生活を楽しんでいた。まあ事件が起きなければ彼女達が今戦う理由もない。何事も無いならそれでいいさ。
あの襲撃の後、互いに目的を果たした事でサムとは別れた。今頃彼がどこで何をやっているのかあずかり知らないが、サムならどんな人外が相手でも何とかなるだろう。それに彼に学んだ剣術は俺の新たな力となっている。彼が彼の道を進んだように、俺は俺の道を進めばいい。まぁ尤も、俺がホドリゲス新陰流を身に付けた事を知って恭也や士郎が複雑な顔を見せていたが、これは俺が選んだ剣術だ、外野から指図される筋合いはない。
それとシュテルはあの後、「意気揚々と登場したのに最後にヘマしたせいで、このままではどこぞの猫姉妹の如きへっぽこキャラになってしまうじゃないですかぁ!!」となんか意味の分からない事を叫びながら、迂闊だった自分を責めてしばらく猛省したいとの事で、精神世界で自主鍛錬を行っている。一応「臣下のフォローは王の務めぞ」と言ってディアーチェが様子を見てくれているので、彼女に関しては多分大丈夫だと思う。そういう事情があって、しばらく会話できるマテリアルはレヴィだけとなっている。
何故俺の中にいて意思疎通が出来ない場所があるのかという事について念の為説明しておくと、まあ簡単に言えば俺の精神世界を分割して、プライベートルームのような扱いで領域を彼女達に貸し与えているのだ。魔導師が使うマルチタスクと似たような事をしている訳だが、俺の精神世界は共有空間みたいな扱いで、彼女達に与えた領域では通信をオフにしたのと同じようにお互い声が聞こえなくなる。文字通りのプライベート空間な訳だ。
そしてマキナは聖王教会という場所で回復魔法を学んでいる。彼女のPSG1は色々あって、ラジエル専属のデバイスマイスターに魔法も使えるよう特別に改造してもらった。材料にリーゼ姉妹からもらった通信機を使わせてもらったが……マキナのためなら彼女達も納得するだろうし、別に構わないだろう。
それで、普通に使用する場合は投影型通信機の形を取って、魔法のサポートやマキナの言葉を投影ディスプレイに文字で表現してくれる便利な機能を搭載している。自分の声では話せない彼女にとっては、間違いなく今後の役に立つはずだ。なお、ソフトウェアが戦闘用になるPSG1形態は俺とエレンだけ知っているキーワードを入力する事で解除されるようになっている。少々強引
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