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極短編集
短編86「ブルーリボン」
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 その時、僕の手のひらには……



 青いリボンが乗っかっていた。

◇◇◇

「ねえねえ、チョウチョ結び出来るようになった?」

「それがさあ……」

「あ〜、また縦結びじゃん!」

 そう言って、あの子は僕が結んだリボンを直してくれたのだった。僕らは学級委員だったので、来週のお別れ会に向けて、プレゼントの用意をしていた。

「それにしても急に引っ越しかあ!」

 僕が言うと……

「1年生の時から、3年間一緒だったんだあ。すごく寂しい」

 と、あの子は言った。

 僕は……

「そっかあ」

 としか言えなかった。

「違う小学校に行っても、手紙出そうねって約束したんだ」

 と、あの子は言った。
 お別れ会では、女の子みんなが泣いていた。男の子も何人かは、ウルウルしてたかな?僕とあの子が、クラスの代表で、引っ越していく友達にプレゼントを手渡した。

「ずっと友達だからね」

 と言って、あの子は友達に抱きついて泣いていたなあ。それから1週間後。

「ねえ、私が引っ越ししたらさあ…… 」

 あの子がポツリとつぶやいた。

「引っ越すの!?」

 えっこの間、友達が引っ越したのに、また!?と僕がビックリしていると……

「うん、再来週に引っ越す事になったの……」

 あの子は、お父さんの転勤でと話してくれた。 午後の教室には、僕達二人しかいなくて。なんとも、やり場のない気持ちのまま時間が過ぎていった。

「私が学級委員になったのはね。先に決まったから手を挙げたんだよ」

「えっ僕が!? 」

 あの子はコクンとうなづいた。僕が学級委員に決まった時、他のやつの推薦とみんなの拍手で決まってしまい、もの凄く嫌な気持ちだったのだ。でも……好きなあの子が手を挙げて立候補になったのでビックリしていたのだった。
 僕はとっても嬉しい気持ちの反面、あの子と一緒にいられる時間を思うと、気持ちは沈んでいったのだった。
 再来週、あと2週間か……と思っているうちに、1週間が経ってしまった。 今週末には、あの子のお別れ会だ。僕は放課後、先生に呼び出され、あの子に手渡すプレゼントの用意を一緒にやった。

「ねえ、あの子に手紙書きなさいよ!」

 と、先生は言って、可愛いレターセットを出して来た。

「えー!なんて書けばいいか分からないよっ」

「あの子がいなくなるって分かって、どんな気持ちになった?」

「あっ……う〜ん」

 僕は、心の中にある気持ちに気づいた。あの子とはバイバイなんだよなあ。僕は。先生からもらったレターセットで手紙を書く事にした。

「ところで、いつ渡したらいいかな?」

 と、僕が言ったら、先生は微笑
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