第十幕その五
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一行はその濡れた黄色い煉瓦の道を進んでいきます、すると。
夜になりました、それでまた休むのですが。
夜になるともう道も草原もすっかり乾いていました、ナターシャはそのあっという間に乾いてしまったこともベッツイ達に尋ねました。
「あれだけ降っても」
「川みたいになったけれどね、道も草原も」
「はい、それでもなんですね」
「オズの国はすぐに乾くのよ」
「水はけがいいんですね、それに日当たりもよくて」
「どの場所もね」
「それで、ですね」
ナターシャはベッツイとお話して納得しました。
「すぐにお水も乾いたんですね」
「そうなのよ」
「ううん、それも凄いですね」
「そうよ、だからね」
「こうしてですね」
「座っても濡れたりしないから」
そのことも安全だというのです。
「だから今から食べましょう」
「わかりました」
「あと、テントは完全にお水を防ぐから」
「夜に雨が降ってもですね」
「雨は絶対にテントの中に入らないの」
このことも安心していいというのです。
「だから安心してね」
「わかりました、夜も」
「さて、今晩は何を食べようかしら」
ベッツイは雨のことをお話してからまた言いました。
「それじゃあね」
「何を食べるかをですね」
「それを考えましょう」
こう皆に言うのでした。
「一体何がいいかしら」
「そうね、今晩はね」
アンがベッツイに応えてこのお料理を出しました。
「私の好きなものだけれど」
「何かしら」
「パスタはどうかしら」
「イタリア料理ね」
「そう、それをね」
どうかというのです。
「今晩は皆で食べたらどうかしら」
「そうね、いいわね」
ベッツイはアンのその提案に笑顔で頷きました。
「パスタも」
「そうですね、パスタなら」
「いいですね」
五人も二人の案に笑顔で応えます、そしてなのでした。
ベッツイは早速テーブル掛けの上にパスタを出しました、スパゲティにフェットチーネ、マカロニにペンネと色々あります。
その様々なパスタには色々なソースがかけられています、トマトやガーリック、茸にとです。
その中の黒いスパゲティのお皿を見てです、アンは笑顔で言いました。
「イカ墨のスパゲティね」
「ええ、そうよ」
ベッツイがアンに笑顔で答えます。
「アンも好きかしら」
「大好きよ」
「それは何よりよ」
「あれっ、確かウーガブーの国は」
ナターシャが今の二人のやり取りを聞いて驚いた感じの顔で言ってきました。
「谷の中にあって」
「その通りよ」
「それで烏賊は」
何故アンがその烏賊の墨をかけたスパゲティが好きなのかをです、ナターシャは考えてです。そのうえで言いました。
「川や湖の」
「オズの国は烏賊も川や湖にいるでしょ」
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