StrikerS編
第十四話「最終戦 後編」
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を入れてきた。
『はぁい、ディエチちゃーん? 準備はいいー? そろそろ、陛下を取り戻そうなんて考える馬鹿な女がそこに来るからぁ。容赦なくぶっ放してぶっ殺しちゃってね〜』
「……了解」
笑みを浮かべながら言うクアットロだが、今の私にはその笑みが恐ろしくて仕方がなかった。
元々私はあまりクアットロのことを好いてはいない。任務で一緒に行動することは多かったものの、あの何を考えているのかわからない言動や態度が気味が悪くてしょうがないのだ。
私は通信をこちらから断ち切り、イノーメスカノンを構えなおす。既に魔力の充填は完了しており、いつでも打ち出せる状態だ。だが、まだ迷っていた。
(私達がやっていることは本当に正しいことなのかな? たくさん人を傷つけてあんな小さな女の子まで利用して。)
苦悩する私の目尻には僅かに涙が溜まっていた。そして、その人が現れた。私もそれを迎撃しようと砲門を向けるが、引き鉄を引くことが出来ない。
私は構えを崩し、イノーメスカノンに充填されていた魔力を霧散させると、それをその人の方に放った。
ガランと音を立てて床に転がるそれを私は見つめた後、その人に両腕を差し出した。その人はその意図を理解したのか、私の手とカノンにバインドを施した。
私ははその場に膝をつくと、俯いたままその人に対し、ポツリと呟くように告げた。
「あの子ならここを真っ直ぐ行った玉座の間にいるよ。私が言えたことじゃないと思うけどあの子を助けてあげて。」
私の言葉にその人頷くと小さな声で、
「ありがとう」
と告げ、その場から去って行った。
その人が消え、私は壁際に膝を抱えるようにして座った。
「ゴメンみんな。だけどさ、私に撃てないよ。」
他の姉妹達へ謝罪しながら私は俯むいた。
〜視点〜
玉座の間では、なのはと聖王化したヴィヴィオが激戦を繰り広げていた。
一度は追い詰められたなのはであるが、今はヴィヴィオと戦うことが出来ている。しかし、それでも劣勢は劣勢のようで、彼女の頬を汗が伝った。
「はあああああ!!!!」
「くぅっ!!」
容赦ないヴィヴィオの拳がなのはを襲うが、なのはそれをぎりぎりのところでよける。
( あと少し! あと少しで探知が終わる!)
なのははここにくる道中で仕掛けてきたサーチャーの探知があと少しで終わることを確信していた。
だが、それにより、一瞬の隙がなのはに生まれてしまった。ヴィヴィオはそれを見逃さず、なのはに強烈な蹴りを放とうとした。
しかし、
「うわぁぁぁぁ??」
〜ドンガラガラ〜
その声と共に、玉座の間の壁が壊れて赤い車がヴィヴィオとなのはの間を貫いた。
「イ
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