23話
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参加は禁止されているが、両家の会談で非公式の試合として執行される事になったらしい。……一種の模擬試合と言う事だろうか。
だが、相手側の提案で参加経験の無いリアスに十日間の猶予が与えられたそうだ。
「そうか。精々有効に使うことだな、その期間」
勝手に木場が説明している間に殆ど無視して昼食を終えた二人はのんびりと食後のお茶を飲んでいる。
考えるのは敵の情報と一番伸び代が大きく神器の潜在能力の高い一誠を鍛える事。……十日では無理だろうが、禁手まで行ければ勝てる可能性も有るだろう。
「部長の気持ちくらいは汲んで欲しい!? これが望まれたものじゃない事くらい……」
「分かった上で知らないと言っておく。大体、オレが協力しないことくらい理解しろ」
「……それを理解した上で頼んでいるんだ……」
非公式の試合とは言え、悪魔の未来を賭けたゲーム。当然ながら貴族……特に四季の嫌う上層部の者達も観戦に訪れるのは間違いない。そんな中で、四季の力を見せるという事は多くの者達に目を付けられると言う事だ。
……先日、堕天使の勢力に過激派とは言え、大きな爪痕を与えた。特に幹部の一人であるコカビエルとその直属の部下の全員は良くて半殺しと言うレベルで。……その原因が目の前の二人だ。
下手をすればその矛先が悪魔にも向くかもしれない。だが、それでも、
「お願い……ガァッ!」
「木場!?」
「木場先輩!?」
尚も縋ろうとした木場が蹴り飛ばされる。
「消えろ、理解した上で言ってるなら敵対行為として判断させて貰うぞ」
『対価はありません、メリットも有りません、でもデメリットは有りますがそれは覚悟して自分で何とかしてください』等と言う契約など結ぶはずも無い。『それは何処の不平等条約だ?』と問いたい。
「木場先輩」
「木場!? 五峰、テメェ!」
慌てて木場に駆け寄る一誠と小猫の二人。一誠は駆け寄った後四季を睨み付ける。
「原因はそっちだろうが、こっちにはデメリットしかないのを分かっていてそんな協力を持ち出してきたんだからな」
「でも、残念ながら君が望むような対価を支払う事はぼく達には出来ない」
はっきり言って木場達三人の持っている物では神器を含めた所で四季が協力したくなる対価など存在しないだろう。
「ぐっ……だったら、オレの秘蔵のエロ本をお前に……」
「要るかぁ! 詩乃が居るのにそんな物が居る訳ないだろうがぁ!?」
一誠の対価が一番最悪だった。本人にしてみれば大真面目に自分の持ち物の中で一番大事なものを出した心算だろうが、四季には物凄く要らない。特に詩乃さんがいる今となっては。
「……イッセーくん……」
「……イ
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