第三十話
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ら俺たちが使う魔法みたいなのが降ってきた。
振り向けばなのはやソラと同年代くらいの女の子が斧を持って飛んでいるのが見えたんだそうだ。
その子はいきなり有無を言わさず襲ってきたらしい。
ちょ、なんで母さんがフェイトとエンカウントしているんだよ!?
どんな確率だよそれ…これも俺が生まれたバタフライエフェクトの一つか?
何で襲うのか、襲われる理由は無いんだけどと言っても聞かず、とりあえず此方を戦闘不能に追い込みたいようだった。
恐らく遠目に母さんが化け物を倒したのが見えたのだろう。
それで、話し合いも出来ない間に戦闘開始。
「で?ちょっと力加減を間違えて吹き飛ばした先で運悪く頭を強打。倒れたその子を家に連れてきて介抱してたところ、目を覚ましたら名前以外の記憶が無かったと」
「う、うん…」
力なく頷く母さん。
頭痛くなってきた…なにこの状況。予想外すぎる!
「それで?どうするの?」
「記憶が戻るまで家で面倒見ようと。もちろん親御さんは探すわ。探して謝らないと。だけど手がかりが、ね」
見かけは外国人。その実ミッドの魔法技術を習得しているから異世界関係かもしれない。
そこまで母さんも分ってて警察には届けていないらしい。
「とりあえず、この子が持っていたデバイスは無いの?それが有ればいろいろ分ると思うのだけど」
「デバイス?それってあーちゃんのあの刀みたいなの?」
「そう。この子の場合は話してくれた斧じゃないかな?」
その言葉を聞いた母さんは気まずそうな顔をした後、
「あはははは、置いて来ちゃった」
と、のたまった。
あの後すぐに俺達はフェイトのデバイスを探しに戻ったが時すでに遅く、見つけることは出来なかった。
誰かが持ち去ってしまったのだろうか…
そんな訳でフェイトを交えての夕食。
記憶喪失とは言え、生活に対するあれこれや言語(なぜか日本語)や一般常識は覚えているので生活には困らないようだが、どうやらフェイトは初めて箸を使ったみたいでうまく使えていない。
「あ、あう…」
見よう見まねで箸を使おうとするがうまく行かず、かわいい声がこぼれた。
まあ、仕方ないわな。
俺はすばやく立ち上がるとフォークとスプーンを探してきた。
「今日のところはこれで食べれ。明日からは矯正箸を買ってきて練習だな。付き合ってやるから」
「あ…ありがとう」
顔を真っ赤にしながらフォークとスプーンを受け取ったフェイト。
「や、やばいの。あれは堕ちたと思うの…」
「なのは…」
「ソラちゃん。強敵現るかもしれないの」
おい其処、何を言っているかね。
こんなのでフラグが立つわけ無かろう。
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