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101番目の舶ィ語
番外編2。とある魔女の現地調査《フィールドワーク》
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。早くて夏頃かな。
僕はそう推理したよ」

あの『予言』と聞いて、私の脳内ではあの『都市伝説』が浮かんだ。
10年前に流行った終末の予言。
世界を終わりに導く世紀末の大予言。
そして、その後に噂された。
あの『都市伝説』の事も。

「そっか……復活しちゃうんだ」

「残念ながらまず間違いなく復活するだろうね。
それは避けらない出来事だよ。復活した後、この世界がどうなるかは推理出来なかったけどね。
歳のせいか、『条理予知(コグニス)』でも完全には解らなかったよ。
ただ……今回復活してもなんとかなると個人的に思ってるよ」

「え? 何で?」

彼の発言にビックリしてしまった。
あの『都市伝説』が復活するからではない。遅かれ早かれ復活しちゃうもんだとは思っていた。
そして一度復活しちゃえばまた大きな戦いが起こるのも解っている。
『大予言』は世界を終わりにする為に動くのだろうから。
物語的な動きに従うのが私達ロアの行動だから。
だから戦いは避けらない。
この世界を守りたいと思うロアや人間、ハーフロアは数多く存在しているのだから。

私が驚いたのは彼が『なんとかなる』という自信有り気に発言したからだ。

「解らないって顔しているね。
初歩的な推理だよ、キリカ君。
僕が楽観視しているのは彼が来たからだよ。
不可能を可能にする男(エネイブル)』がこの世界に、ね」

『不可能を可能にする男(エネイブル)』ってモンジ君の事?」

「ああ、そうとも。
そしてこれが最後の忠告になる。
まず間違いなく君の真のマスターに彼はなると推理しているがあまり彼に異存してはいけない。
何故なら彼は君が知る一文字疾風ではないまったくの別人なんだからね」

「え?
どういう事なの??」

聞き間違いかと、戸惑う私に彼は言い放った。

「彼は憑依されている。
今の彼は君が知る一文字疾風ではない。
まったくの他人だよ。
遠山金次というネクラで無愛想、女たらし。
そんな色んな意味で人間を辞めている人間が一文字君に憑いているのだからね」

教授(プロフェシオン)から告げられたその事実に私は衝撃を受けた。
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