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オズのベッツイ
第九幕その七
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「ナターシャ自身可愛いし」
「色白でブロンドの髪で青い目で」
「お顔立ちも整ってて」
「お人形さんみたいだからね、普通でも」
「それがその服装で」
「余計にそう見えるのよね」
「この服はゴスロリっていいます」
 ナターシャはお話する二人いこう言いました。
「日本のファッションですけれどロシアにも入ってきまして」
「それでナターシャが着てるのね」
「そうなのね」
「そうです、お母さんが私が六歳の時に着せてくれて」
 ナターシャはロシアにいた時のことからお話しました。
「その時の格好に私もお母さんも凄く気に入って」
「それで今も着てるのね」
「日本に来てからも」
「オズの国でも」
「着ているのね」
「寝る時と体育の時以外はいつもこの服です」
 ナターシャは二人にこのこともお話しました。
「体育の時は汚れますから」
「体育って学校の」
「はい、その時はです」
「体操服よね」
「上は白の体操着か黒のジャージで下は黒の半ズボンかジャージのズボンです」
「そこでも黒なのね」
「黒が好きなので」
 ナターシャはアンに答えました。
「ですから」
「そうなのね」
「体育の時はそうした服です」
 こうお話するのでした。
「その時以外はこの服です」
「あんたの服は目立つね」
 クルマー達もナターシャに言いました。
「王女さん達と同じ位ね」
「目立っているのね」
「うん、そうだよ」
 こう言うのでした。
「わし等から見てもお人形さんに見えるよ」
「ドールハウスにあるみたいな」
「そう、あんな感じだね」
 まさにというのです。
「わし等の国にもあるけれど」
「あんたはその中のお人形さんみたいだよ」
「その顔と服がね」
「本当にそう見えるよ」
「じゃあ私が小さくて動かなかったら」
 その時はとです、ナターシャはクルマー達の言葉も受けて言いました。
「お人形さんそのままかしら」
「そうだね、そう見えるよ」
「まさにね」
「あんたが小さくて動かなかったら」
「本当にお人形だよ」
「そうとしか見えないよ」
「そっちの娘さんもね」 
 クルマー達は恵理香も見ました、そのうえで彼女にも言うのでした。
「かなり可愛いね」
「あんたもお人形に見えるよ」
「黒髪が長くて楚々としててね」
「着物とか似合いそうだね」
「日本の着物がね」
「私日本人だけれど」
 日本の着物の名前が出たところで、です。恵理香はこうクルマー達に答えました。
「だからかしら」
「ああ、あんた日本人か」
「その日本人か」
「じゃあ日本の着物が似合いそうなこともね」
「当然だね」
「それはそうだね」
「そうなるね」
 クルマー達も納得しました、そしてです。
 恵理香にです、こうしみじみと言い
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