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異世界系暗殺者
本編
出会いの時間(2016/05/16 一部修正)
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せん!!」


物怖じもせず黒いナニかに近付く矢田さんと速水さん、倉橋さんを注意する殺センセー。というか、殺センセーがそういうこと言っちゃうんですか?


「いや、得体が知れないものって、殺センセーが一番得体の知れない存在だろ」
「ってことは、殺センセーが一番近付いちゃいけない存在って訳ね」


殺センセーの発言に前原君がツッコミを入れ、そこから中村さんが殺センセー弄りに話を繋げた。


「にゅやッ!?殺センセーは得体の知れない存在なんかじゃありません!ただの触手生物です!!だから、近付いても大丈夫なんです」
「いや、触手生物の時点でアウトだろ。響きも歩く18禁っぽいし」
「お、岡島君!?そういう言い方は止めて下さい!まるで先生が全身猥褻物みたいじゃないですか!!」


ああ、話題が黒いナニかから先生弄りに変わっちゃった。それでも黒いナニかを警戒している生徒はいるけど……。


「「「「―――ッ!?」」」」
「皆静かにして!」
「……どうしたのですか、速水さん?」
「殺センセー、あの影から声が聞こえて来ています」
「声が、ですか?」


黒いナニかから声が聞こえてきていると口にしたのは、席に座っていた神崎さんだった。一番近くに居る速水さん、矢田さん、倉橋さんも神崎さんの言葉に頷いている。

神崎さんより黒いナニかに席が近い僕には何も聞こえないんだけど、速水さん達が頷いてるってことは神崎さんの言ってることは本当なんだろう。


「……確かに、声が聞こえますね。先生弄りで軽くテンパっていたこともあって、気付きませんでした。声の響き加減から考えるに高々度から落下して来ている様ですね。
―――ッ!速水さん、矢田さん、倉橋さん!その影から離れなさい!!高々度落下して来ている者に巻き込まれかねません!!」


殺センセーは速水さん達にそう告げると、その触手を使って速水さん達を黒いナニかから遠ざけた。それと同時に黒いナニかから、凄い勢いで人(?)が落ちてきた。

黒いナニかは、人(?)を吐き出すと収縮する様に消え、吐き出された人は落下の勢いで教卓を破壊し、埃を巻き上げながら床に叩き付けられていた。


「ひ、人?」
「ってか、死んだ?」


磯貝君と木村君が教卓のあった場所を覗き込むと、落下してきた人(?)が急に立ち上がり、そして―――


「痛ぇな!風の障壁(バリア)水晶振動周波(クリスタル・クォーツ)の硬化が間に合って無かったら死んでたぞ!あのクソ神が!!もし、次会う機会があったら、絶対にぶっ飛ばしてやる!!」


そう叫んだかと思ったら、その人―――僕達と同じ年代の少年――は、八つ当たりの様に黒板を殴った。すると―――


「「「「「「「「「「!!?」
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