第九話 マグルの学校
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、かも」
現状を把握したふみがさり気なくほのかから離れる。直後、ほのかの周辺で爆発が起こる。
「ふざけるなーーー!!」
連鎖的に爆発を引き起こしながら、いじめっ子達に向かって走り出したほのか。明らかなまでに暴走している。
でっぷりとした体型で、ダドリーと周りの子に呼ばれるリーダーらしき少年を蹴り飛ばしたほのかは、そのまま取り巻きの子達と乱闘を始める。
「うわっ!?」
「何だコイツ?」
「いてっ!!」
そのまま戦い続けていれば、年上で複数人いる少年達が勝ったのだろうが、リーダーの少年が「パパとママに言いつけてやる」と言って逃げ出したので、他の子達もいっせいに逃げ出した。
ボロボロの格好で転がっていた少年が立ち上がって礼を言う。
立ち上がった少年の身長は、年頃の男の子の平均と比べると大分小さい。
「あ、ありがとう…でも、ダドリーに逆らっちゃダメだよ」
「?」
疑問符を浮かべるほのかとふみにハリーと名乗った小柄な少年はダドリーの両親がどういう奴らなのか詳しく説明する。
説明は具体的で実体験が伴っており、久し振りに真面目に話を聞いてくれてまともな会話をしたハリーは、嬉しくなってドンドン饒舌に喋った。最後はただの愚痴と不満をぶちまけるだけになっていたが、結局諦めたように締めくくるハリーの胸元をほのかが突然掴み、喝を入れる。
「“力”に屈したら 男に生まれた意味がねェだろう? 立てよ!! 男だろう!!」
「……ああ、……またほのかの悪い癖が始まっちゃった……」
絶妙なタイミングで漫画やアニメの名台詞が口から飛び出すほのか。
ほのか自身が影響を強く受けているので、ここぞという時に使いたがる。
すれた性格をした者でない限り大抵の者は、ほのかの言葉に後押しされて、影響を受けた行動をする。
タチが悪いのは、ほのか自身は話の流れを半分位しか理解しておらず、天性的な感と本能で適切な言葉を発し、会話を成立させてしまっている事だ。
ほのかは影響を与えている自覚が無いので、今回のように大事になりそうなときや収拾がつかなくなってきたときの後始末は大抵ふみがやっている。
兄の手を煩わせないようにしようと思って始めたことだったが、意外とノリノリでやっていたりもする。エメの作業が減っているのも事実なので問題はない。
この日を境にほのかとふみはハリーと友達になった。
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