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ハリー・ポッターと蛇の道を行く騎士
第一章 原作開始前
第一話 入学案内
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と凄くなりますよ。誰もが認める偉大なる魔法使いの一人……なにせ、英国で上から3番目に入る純血の家系の父親と万能の天才と言われた母親の間に生まれた子供なんですから。さて、手紙を読むときが来たようですね」

「……ん」

 ふみは読み終わったようで、差し出された手紙を、今度はエメが読む。
 内容は魔法の事をうっかり忘れていたということと、詳しいことや細かいことはロッカーソン・ヴェガという人に聞けということだった。脱線や雑談などが手紙の八割を占めていた為、2枚目に来年ほのかとふみも魔法学校に行くという事が、3枚目にその他の案件が書かれてようやく手紙が終わった。

「事の起こりは数十年前の英国、一人の魔法使いが強大な力を付けていった事から始まりました。その者は類まれなる魔法の才能を有していたのですが、過激な思想故に道を踏み外しました。その力を悪用し、自らに忠誠を誓う仲間を引き連れ、英国の魔法界を支配していったのです。無論、それに立ち向かう者たちもいたが……誰も彼もが殺され、まさに暗黒時代の始まりと呼ぶような時期だったのでしょう。
 そして貴方の両親は、『あの人』の配下の中でも一番を争う程に優れた――魔法に愛された魔法使いと魔女でした。結局、『あの人』を守る為、貴方の母は死に、忠誠故に父はアズカバンに収容されていますが──当時、英国程ではありませんが、仏国やその他の国も多くの被害を出したのですよ?」


 エメの服の袖を引いて、ふみが声をかける。

「……行くべき」

「一年間俺がいないのに大丈夫か?」

「……ん。……向こうにも、拠点を……作るべき」

 ふみとエメの会話を聞いていたロッカーソンが、それを聞いて手を打つ。

「大丈夫ですよ。仏国のマグルの地には貴方の母の実家が、英国の魔法界には貴方の両親の家が今も保存されているらしいですから」


……意外な事実が発覚した。
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