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ハリー・ポッターと蛇の道を行く騎士
第一章 原作開始前
第一話 入学案内
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り、ボーバトン魔法アカデミーは、その魔法やそれに関連するものを学ぶ為にあるフランスの学術機関ということ。
 魔法の学校には誰でも入れるわけではなく、魔法を扱う資質のある者のみ入学でき、魔法の資質さえあれば、過去魔法に関わってこなかったマグルでも入学できる事などを教わった。

「エメ君が希望するならばボーバトン魔法アカデミーは喜んで君を歓迎しましょう。ですが、もし入学を希望しない場合は、今日知った魔法に関する記憶だけ消して君の日常に戻っても構いません。どうしますか?」

 丁度その時、屋敷のチャイムが鳴らされた。

「すみませーん!!警察です。通報を受けて来たのですが?」

「あっ、すみませんこっちです。この人が先ほど通報した怪しげな宗教勧誘をしていて、先ほどから魔法がどうのこうのとか……場合によっては精神病院行きかもしれませんし、引き取って貰っていいですか?」

「なっ!?」

 驚愕している来訪者を警察に押し付け追い払う。








 警察を見送った後、部屋を掃除して屋敷の中の換気をするエメからは、屋敷に他人が上がり込んで来たことと防衛装置がまともに機能しなかったことにたいする強い嫌悪感が漂っていた。
 招待もしていないのにかってに部屋へずかずかと上がり込んで来て、厚かましくもくつろいでいた無礼者の痕跡一つ残さぬように徹底する。

「ふぅ、他の奴らが帰って来る前に追い出せて良かった」

 突然やって来た不思議な来訪者がいなくなった後、掃除をすることで気持ちを落ち着けたエメはあることを思い返していた。

 昔から、自分の身の回りには不可思議なことがよく起こっていた。
 接触していると、相手の考えることがなんとなく伝わって来ることがあった。
 初めてこの屋敷に叔父が送って来た子は、時々バチバチと放電していた。
 次に送られて来た子は、感情が高ぶると(物理的に)爆発する。
 どこか余所見をしながら遠くにあるものを取りたいなと思った時、気が付いたら手元にあったり。
 心当たりだけならいっぱいあり、魔法を信じる理由にはなった。だが、それがどうしたというのだ?

 エメにとって大人は信ずるに足らず、信頼も信用も出来なかった。
 おそらく物心
ものごころ
付いた頃から叔父のダメダメな姿を見て育ち、面倒を見てもらった記憶が無いのと、少し大きくなってからは金のある屋敷に子供だけで暮らしているという悪い人間が集まり易い環境で育ったのが原因だ。むしろエメは叔父の送り込んで来る荷物を片付けたり後始末を行ったりするので、逆に面倒を見て上げている気でさえいる。
 また、育った環境のせいで精神年齢が他の子達よりも高く、天才であった為に大人たちもクラスをまとめる為などに頼っていたのもそれを加速させた原因
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