暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epico21繋がるセカイ〜Cross Dimension〜
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よる魔力砲が発射された。シュヴァリエルの全力の一撃と真っ向から衝突し、互いの間で魔力爆発が起きた。すぐさまシュヴァリエルが動く。下層雲海ギリギリ上を飛び、“ドメスティキ”へ向かうために。

「この魔力・・・、貴様、シュヴァリエルか!? 何故アールヴヘイムに!? おのれ・・・! 生み親を、イヴィリシリア様らを討っただけでなく、再生を果たし、平和の時を続けていた高位次元世界に再び戦乱を巻き起こそうと言うのか!」

「知らんな、そんなこと! 俺は、俺のやりたいようにやるだけさ!」

「愚者めが!! いいだろう。二度とそのような事を口に出来ぬよう、我が存命の糧としてくれる!」

「お前と戯れている暇は無いんでな! 俺たちはこれでお暇させてもらうぜ!」

全長数十kmはあろう巨体ゆえに小回りの利かないヨルムンガンドの側を通り過ぎるシュヴァリエル。“ドメスティキ”がギリギリで転移門を潜り始める事が出来た最中、「転移門が・・・!?」また彼の想定外の事態が発生。転移門が消失しようとしているのだ。閉じるだけならまだしも消えかけている。それが何を示すのか。それは・・・

『転移先座標がメチャクチャになってしまいました! どこに飛ばされるか判りません!』

『いやだ、いやだ、死にたくねぇよ!!』

『座標の再設定が出来ません! 指示をお願いします、シュヴァリエルさん!!』

ブリッジは大混乱。転移先が不明となった以上一体どんな世界へ飛ばされるか解らないからだ。下手をすれば時代すらも超越して、過去か未来か、それすらも曖昧な次元へと飛ばされる可能性がある。それが転移門の孕む危険性。シュヴァリエルも、「旗艦停止! 止まれ、止まれ!」と指示を出すがもう手遅れ。

『シュヴァリ――ザザ・・ザザザ・・・ザザ』

ノイズの後、ぷつんと通信が切れた。転移門を潜った“ドメスティキ”が消え失せる。くそっ、と歯噛みするシュヴァリエルの背後より「貴様は逃がさん」とヨルムンガンドが殺意を向ける。

――IS(イス)――

ヨルムンガンドの口より氷の礫を含んだ吹雪が放たれた。直撃すればシュヴァリエルとて無事では済まないほどの威力。だからこそ彼は回避を選んだ。向かうのは今にも消えそうな転移門。護衛艦の真下を潜るように飛ぶことで盾とし、ヨルムンガンドの攻撃をやり過ごすシュヴァリエル。
その途中、あるモノが目に入った。白い下層雲海に紛れて見づらいが、それでも視認できた。少女2人に少年1人だ。いずれも10歳ほど。一人は綺麗な黒髪をした少年。気を失っているのかグッタリしている。一人はこれまた黒髪の少女で、今にも眠りにつきそうな眠気眼だ。

「んしょ、んしょ。お、重い・・・けど、あともう少しだもんね・・・!」

そして最後の一人。2人とは正反対の真っ白な長い
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