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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epico21繋がるセカイ〜Cross Dimension〜
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」
“メナス”を肩に担いで嘆息するシュヴァリエル。“ヴンダー・エーデルシュタイン”の回収を諦め、旗艦“ラレス・ドメスティキ”へ戻ろうとした時、「っ!!?」彼は目を見張った。視線は艦隊・・・の下――下層雲海に向けられている。
転移門まであと僅かというところでそれは起きた。下層雲海より何かが飛び出して来て、“ドメスティキ”の右翼を粉砕したのだ。それは「なんだ、今の魔力砲は!」シュヴァリエルの言うように単純な魔力砲撃だった。とは言え、その威力は尋常ではなかったが。
『シュヴァリエルさん! 指示を、指示を!!』
ブリッジからノイズ混じりの切羽詰まった男の声が届いた。シュヴァリエルが応じるより早く、また下層雲海より何か突き出してきた。今度は左翼を粉砕。胴体のみとなった“ドメスティキ”が大きく揺らぎ、高度をさらに落とし始める。
「馬鹿な! 何故この世界にお前が・・・ヨルムンガンドが居るんだ!!」
シュヴァリエルが叫ぶ。下層雲海より姿を現したのは巨大な白蛇。名をヨルムンガンド。フェンリル、フレースヴェルグ、スレイプニル、ラタトスクなどと言ったアースガルドに棲む、神格を有する知性ある生命の一角だ。アースガルド四王族に(特にフノス)忠誠を尽くすヨルムンガンドが、アースガルドではなくアールヴヘイムに潜んでいた。シュヴァリエルどころか他の“エグリゴリ”にとっても想定外な事態だった。
『くそっ、みんなが、みんなが死んじまう!』
さらに最悪なのは、粉砕された両翼には居住区と第4荷物室があったことだ。粉砕された翼の瓦礫の中には、回収された神器の一部や、リンドヴルムのメンバーが居り、空中へ投げ出されていた。神器は下層雲海へ沈む前に天使のような翼を持ったヒトが回収したが、メンバーは無視されて、下層雲海へと沈んだ。
「――今度はなんだ!?」
地鳴りが空間を揺らす。転移門が閉じようとしていたのだ。シュヴァリエルは焦った。ヨルムンガンドが居るアールヴヘイムに閉じ込められれば、自分はともかくリンドヴルムの3小隊は全滅すると。ゆえに「くそっ!」全ての魔力を移動速度に回し、彼は“ドメスティキ”へと向かう。
「逃がすものか。我の眠りを妨げたうえこの神聖なアールヴヘイムを、下位次元世界の人間風情が穢すとは。その罪深さ、死を以って償え」
ヨルムンガンドより若い男の声が発せられた。含まれているのは怒り一色。ヨルムンガンドが大きな口を開くと、頭上にアースガルド魔法陣が展開された。魔術発動の兆しだ。シュヴァリエルは「させるか!」と、今度は魔力を攻撃力に変換、“メナス”を大きく振るい、強大な真空の刃を同時に幾つも放った。
――剱乱舞刀――
「何奴・・・?」
――HAGAL(ハガル)――
ヨルムンガンドより超古代魔術・ルーンに
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