暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epico21繋がるセカイ〜Cross Dimension〜
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“スフィー・ダンテ”を横薙ぎに振るう。シュヴァリエルが力の差を見せつけるためにその場から動かずにただ静かに左腕を上げ、前腕部分で刃を防御した。
「『っ!?』」
「効かないな!」
シュヴァリエルは空いている右手で女性の手首を鷲掴み、窓へと放り投げた。ガシャァンと窓ガラスを割って女性は家の外へと投げ出されてしまった。彼はゆったりと家の外へと出、ガラス片で肌を切って血を流す女性へと「大人しく渡せ」と命令する。
「ダメ、渡さない・・・!」
『わたしとお母さんが・・・護る! この・・・アールヴヘイムの世界を!』
「あの御方が目を醒ますまで・・・! 神器王陛下が再びこの世にご降臨なされるまでは!」
アールヴヘイム。かつては光煌世界と呼ばれた、光に満ちた世界。数千年前、三大原初世界の一角・魔道世界アースガルドと共に、世界の命運を懸けて戦った世界の1つだ。“ラグナロク”によって半壊していたアールヴヘイムだったが、永い年月を掛けて再生していたのだ。
両雲海の狭間である領域を貫く幾本もの黄金の柱の彫刻のモデルは、何を隠そうかつての大戦の英雄・アンスールだ。ルシリオンも、この世界の王女だったカノン・ヴェルトール・アールヴヘイムも、全メンバーの彫刻が柱に彫られている。
「神器王、ねぇ。期待するだけ無駄と思うが?」
女性が疾走する。剣先が石畳の道をガリガリ削り火花が激しく散る。そしてシュヴァリエルに攻撃が届く距離になった時、「せいっ!」女性が“スフィー”を振り上げた。火花と一緒に無数の火の粉が、そして炎を纏う刃がシュヴァリエルを襲う。が、「まだ足りないな。あとどれだけ時間をかければ俺に辿り着く?」と素手で刃を受け止めた。
『っ!』
「知られてる!?」
女性と“スフィー”が息を呑む。“スフィー・ダンテ”。その能力は炎熱発現・・・ではない。それはあくまでカモフラージュ。真の能力がある。それは・・・
「魔造兵装番外位:スフィー・ダンテ。挑戦者の意。持ち主より相手が強ければ強いほど、戦闘中に経験値を稼ぎ、短時間に成長、武器の性能を引き上げて行く。その成長度は無限と云われ、本来であれば上位級の魔造兵装のはずだが、製造年代が新し過ぎる所為で惜しくも番外位」
魔造兵装や神造兵装にはランク分けが存在している。強力であれば強力であるほど、製造年月が新しかろうが上位へ位置づけられる。だが、それまでに創られた兵装が上位を占めているとどうしてもあぶれてしまい、最終的には中位、下位にも入り込めずに番外位に落とされる。
「そら、どうした。俺は強いぞ。俺と戦えば飛躍的に性能が上昇す――」
「『トリウィアスブレイムッ!』」
シュヴァリエルの四方から龍の背ビレのような炎の斬撃が襲いかかる。彼はニッと口端を吊り上げ、
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