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寄生捕喰者とツインテール
黒の訪れ、黄の訪れ
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何々”として加入し、第三の―――いや、あのヘンテコヘルムを合わせれば第四か。ともかく新たなツインテイルズとして報道される。
それだけだ」

『でもヨオ』
「なんだ」
『暇ダロ?』
「……言い返せない自分が憎い……!」


 尾行すべきかこのまま帰るか二者択一なる狭間で揺れ、結局瀧馬の方が折れて会長の後に続く事となった。


『そんじャア―――“コネクトォ”!!』
「…………“コールズセンス”……」


 えらく温度差のある変身台詞(ワード)を叫びつぶやき、陰から人間形態となった状態のグラトニーが現れる。

 この姿となればある程度は沈んだ感情が緩和されるも、やはり瀧眞側に引きずられて何処となくネガティブだ。


「気分良くない……お腹も空いた」
『はいハイ、飯はあとでナー。そんなことより尾行ヨ、尾行!』
「……ん」


左腕のタトゥー状となった部分がグニグニ蠢き、空気を吸い込んでは吐き出すという単純作業を繰り返し始める。


「……『風隠東風(ふういんこち)・序』」


 加湿器のような緩やかさで噴出する空気に当てられ、グラトニーの姿が揺らめいていく……のだが、気配やら存在感が薄くなるだけで、姿そのものは消えない。

この “序” はいわば本家の簡易版であり、気配や存在感こそ薄くなるが、通常時でも何処となく違和感を覚えるのに、不審に思われ注視されるとバレる可能性が一気に引き上がる、有難味も利点も無い技なのだ。

 それでも日常を生きる一般人たる生徒では見抜けないので、支障が無いかと言えばそうでもない。


『ツインテール部の部室まで行きゃあいいダロ。早速向かおうぜ相棒』
「うん」


 以前盗み疑義した際に記憶した道順を行き、特に迷うことなく部室前へとたどり着いた。

 そして、聴力を引き上げる為に意識を耳へと集中させるのと同時に、部室内でそれまでけたたましげに交わされていた言葉が途切れる。


「テイルオン!!」


 そして数秒とたたず変身時のキーワードを叫ぶ会長の声が聞こえ、一瞬とも数十秒とも錯覚する静寂の後、おおお! と総二達の驚く声がまず聞こえてきた。

 そして続いて耳に入ってくるのは、グラトニー、もとい瀧馬の聞きなれない声音だった。


「これが……私?」


 しかしながら、口調や声に含まれる雰囲気はまさしく会長のモノであり、この大人びた女性の声が、会長の変身した姿の特徴をある程度グラトニーとラースに絞らせていた。

 総二がテイルレッドになると幼女となって身長が縮む、愛香は認識撹乱装置(イマジンチャフ)とやらが無ければ見抜かれる可能性があるほどそのまんま。
 そんな中で会長に起きた変化は、どうやら現外見年齢よりも
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