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寄生捕喰者とツインテール
黒の訪れ、黄の訪れ
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うきとした雰囲気を醸し出していた。

 周りの人間は子猫を愛でる顔になるだの会長が愛らしいだの、きゃわゆいだのプリチーだのドーノコ―ノと、見た目のことしか言っておらず、何故にそこまで機嫌がよいのかという話題にはだれも触れない。

 まあ、ツインテイルズ好きである会長の事だし、待ち望んだ限定グッズでも購入できたのだと、皆そうアタリを着けているのだろう。
 ……が、今現在彼女の周りに居る生徒の中で、瀧馬だけは恐らくグッズ関連とは違うという事を、薄々ながら感じていた。

 勿論、そう思える出来事を―――ツインテイルズ加入の可能性が首を擡げた件を、昨日隠れながらも直に目にしているからだ。


 ブレスの色は見えなかったので、瀧馬には会長がテイルレッド、テイルブルーに続く第三のテイル○○になるのかは分からないが、ヒーロモノに憧れているものがその夢を実現できる機会に恵まれれば、あのような喜びようとなるのも仕方ない。


 しばらく目線を向けていた瀧馬は、段々と周りに人が集まってくるのを感じ、巻き込まれない内に早足で追い抜いてしまおうと画策する。


「お早うございますっ!」


 しかし、一歩遅かった。
 ツンテール部の件やら休日の事もあり、他の生徒よりも見知った顔と言う事で、声を掛けられてしまった様子。

「……嬉しそうですね会長」
「ウフフ、分かりますか?」
「……」


 ええそりゃもうはっきりと。

そう言いたい気持ちを抑え、頷くだけにとどめて、早く行こうと脚を進めるが……どうもまだ会長は、瀧馬を逃がしてはくれないらしい。


「実はですね? 実はですね!」
「で……何なんですか?」
「私っ……この度ツインテイルズの―――

「「「「わあーーーーーーーーっ!!??」」」」


 大事な本台が告げられる前に、赤っぽい影、青っぽい影、白っぽい影、茶っぽい影が次々通り過ぎ、四人がかりで会長の口をふさいだ。

 総二、愛香、トゥアール、桜川教員である。

 ……尤も口を塞いでいるのはお付きのメイドである桜川教員だけで、総二は直には触れずに何故かどうどうと宥めている。
ロリコンまっしぐらなトゥアールは、どうも口封じの名目を掲げて何やら如何わしい行いでも実行しようとしたか、愛香の手で文字通り頭から地面に深々と沈んでいた。

明らかに裏のある行動を白昼堂々行い、より不信感を際立たせ煽っている。

だが、彼らはもう取り返しのつかなそうなこの状況でもまだ諦めて居ないか、桜川教員がクドクド会長へ申し付けている間に、言い訳する為か瀧馬へと詰め寄ってきた。


「あ、あのな!? 会長が上機嫌だった理由はな! ツインテイルズの、その、あの、この、これが―――あ、愛香!」
「ちち、超が三
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