第三章
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「朝になるといつも起こされるの」
「それで夜もだな」
「御飯あげてるわね」
「だってあげないとすぐに鳴いて御飯食べさせてって言ってくるし」
ロリィは少しむくれた様なそれでいて笑っている顔で言った。
「放っておいたら足元に来て噛んだりしてくるから」
「あげるしかない」
「そうよね」
「どの子達もね」
三匹共、というのだ。
「凄く五月蝿いから」
「それであげるからか」
「早起きになったのね」
「毎朝来るのよ」
六時になればというのだ。
「何かその時間になると自然に目が覚める様になったわ」
「ははは、それじゃあな」
「自分で起きられる様になってきたのね」
「そうなってきたわ」
実際にというのだ。
「それでおトイレだってね」
「猫達がするとか」
「後始末しろって言って来るのね」
「自分では何もしないのにね」
トイレをした後はというのだ。
「鳴いて呼んで後始末しろって」
「それで放っておいたらだな」
「また文句言って来てよね」
「そう、やっぱり噛んでくるから」
そうするからというのだ。
「おトイレもしてるし。しかも自分の机で本読んでたおり勉強してたら机の上に上がってきたりして」
「それでだな」
「邪魔してくるのね」
「そうなのよ」
それで、というのだ。このことについても。
「何かとね」
「そう、それが猫だ」
「猫はそうするのよ」
「遊んで欲しいのよね」
ロリィは読書や勉強の邪魔をしてくる猫達が何故そうしてくるのかを察してこう両親に問うた。
「そうなのよね」
「そうだ、猫はそうしてくる」
「自分達が気が向いた時にね」
「何時でもそうしてくるからな」
「起きてる時はね」
まさにその時はというのだ。
「それこそだから」
「猫は気ままだろ」
父が笑ってだ、ロリィにこうも言って来た。
「本当に」
「気ままなんてものじゃないな」
「自分勝手過ぎるだろ」
「うん、どの子もね」
「それが猫なんだ、しかしだな」
「それでもね」
ロリィもこのことは自分でもわかって言うのだった。
「何かね」
「その自分勝手さがだな」
「かえってね」
むしろ、というのだ。
「いい感じに思えるわ」
「それが猫なんだ」
「まさになのね」
「そうだ、だからな」
そのうえでとも言う父だった。
「これからもな」
「あの子達をなのね」
「大切にするんだろ」
「わかったわ、これからもね」
ロリィも父の言葉に素直に頷いた、そして母もロリィに笑顔でこう言った。
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