第六章
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「だからなんだよ」
「夜も殆ど起きてるのか」
「それでなんだな」
「そうだよ、あの人は特別なんだよ」
寝るそのこともというのだ。
「その分時間がある、いいよな」
「殆ど寝なくていい」
「凄い体質だな」
「ただ天才であるだけじゃないのか」
「あの人は」
「ああ、そうなんだよ」
二人にこのことも話したのだった、そしてだった。
二人は納得してだ、彼等だけで話した、
「それじゃあな」
「あの人についてはな」
「無理だな」
「仕事をするのは」
「どう考えてもな」
「仕事?何だい?」
二人のその話を聞いてだ、親父は問い返した。
「あんた達の仕事って」
「ああ、何でもないよ」
「気にしないでくれよ」
二人は親父のその問いに笑って返した。
「俺達の話だから」
「別にな」
「そうかい、まあとにかくあの人はそうなんだよ」
殆ど寝ないというのだ。
「そうした意味でも特別なんだよ」
「つくづく凄い人だな」
「全くだな」
二人は唸る様にして言った、そうして。
居酒屋でたむろしている仲間達のところに戻ってだ、ダ=ヴィンチのそのことを話した。すると彼等も驚いて言うのだった。
「おいおい、ただの天才じゃなくてか」
「殆ど寝ないでもいいのか」
「また凄い人だな」
「無茶苦茶な人だな」
「ああ、だからな」
「あの人のところに忍び込んで、っていうのはな」
それは、というのだ。
「無理だよ」
「それは出来ないさ」
「だから俺達もな」
「諦める」
そうするというのだ、こう仲間達に話すのだった。
「また別の人のところに忍び込むさ」
「そうするからな」
「だからな」
「御前等もあの人からは盗めないぜ」
「全く、凄い人だな」
「そんな人もいるんだな」
仲間達も唸るばかりだった。
「寝なくていいのか」
「それでその分研究とかが出来る」
「それも天才の秘密か」
「万能の天才の」
「本当に世の中凄い人がいるぜ」
「信じられない人がな」
こう言うのだった、彼等も。
そしてだ、こうも言ったのだった。
「じゃああの人にはな」
「俺達も仕掛けない」
「このままな」
「見ているだけにするか」
「強盗は俺達の流儀じゃない」
「なら仕方ない」
ここで彼等はそのポリシーにこだわりを見せた、彼等は強盗ではない。このことは何としても守らないとならないことだった。
それでダ=ヴィンチは諦めるしかなかった。そうして。
他の標的に向かうのだった、それはブリオッティとスフォルツォもだった。仲間達と別れてからこう話すのだった。
「次の忍び込む先探すか」
「そうだな、誰かいるだろうからな」
忍び込める家がだ、こう話してだった。
彼等はあらあめて標的を探した、その時に
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