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リリなのinボクらの太陽サーガ
殲滅
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した。無機物である高周波ブレードに変質魔力の渦が視覚に映る程まとわりついていき……柄の部分が有機的でグロテクスな見た目に変化する。

奴から発するおぞましい気配を前に、新たに身に付けたホドリゲス新陰流の構えで、暗黒剣の切っ先をアンデッドに向ける。天井に空いた穴から月の光が注ぎ、暗黒剣が青白く光を反射する中、俺は気迫を込めて告げる。

「この世から滅するッ!!」

―――刹那。

瞬時跳躍で奴の懐に潜り、切り上げ一閃を放つ。力を溜めて放った事でいくつもの斬撃が変異体を襲い、裂傷を刻み込んでいく。一方で変異体も変質した魔力を用い、身体強化魔法、バリアジャケット展開、更にシューターを66発も生成してくる。
殺気を感じた俺はすぐさまバック転で回避行動を取り、すぐ眼前でシューターが直撃して床が爆ぜる。その上奴自身も動き、右腕の刀を強靭な腕力で振るって来た。シノギ、ゼロシフト、ガード、それらを使ってとにかくかわし続けるが、奴が刀も魔法も滅多矢鱈と放つせいで部屋がたちまち崩壊していく。
しかし俺が奴の刀を13撃受け止めた瞬間、爆音と共に変異体の右肩がざっくりと斬られて赤い血が吹き出した。今の一撃で奴の右腕は支えを失い、力なくぶら下がるしかない状態になる。それを為した当人は、まるで酒場にも出かけるような軽い口調で次の句を告げた。

「仇討ちも良いが、締めに化け物退治ってのもオツなもんだ」

「楽しんでる場合か、サム……」

「わかってるわかってるって。バイオハザードな展開にはさせんよ」

直後、サムから凄まじい抜刀術の連撃を受けた変異体は、あらゆる箇所が切断されて悲鳴じみた大声を上げる。反撃による魔力弾と砲撃の雨あられを俺とサムは高速移動と武器で避けるか切り裂く事で対処し、攻撃の間隔が空いた瞬間を狙って更にダメージを加えていく。

このままいけば余計な被害も出す事無く倒せる、そう思い始めた直後……俺達の同時攻撃が魔方陣によって防がれる。

――――ガギギギギギギッッ!!!

「チッ、魔法障壁を張ったか!」

「さっきまでのプロテクションとやらとは違うみてぇだな。強度が段違いだ」

衝突で耳障りな金属音が発する中、俺は暗黒剣にダーク属性を付与してこの障壁を打ち破ろうとした。だがしかし、変異体の斬られた右腕が急激に再生、障壁越しに突きを放ってくる。咄嗟に身を逸らして避けはしたものの、これでは障壁を破壊出来ない。一旦距離を取って再び突進、今度はサムとの連携もあり、ゼロシフトを駆使して死角から斬りつけるも、見えていないはずなのに障壁が俺の剣を防いでしまった。

[教主、この障壁はどうやら全身に張られているようです。生半可な攻撃では障壁を打ち破れません]

「ああ、わかっている。この面子なら一応時間をかければ倒せるだろう
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