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【D×D】掃除男さん、アンタ分かってないよ!
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敵がいたことと四大魔王のカリスマ的権威があったのだろう。だが敵対勢力との和解が決まったこれからは、その集団内部で不和が生じる確率が増大してくる。現に禍の団への離反者は相応な数見つかっていると聞く。

「権力と力に塗れた連中ってのは、自分でも気が付かないうちに自分勝手になってるもんだ。そんな連中に育てられた子が似たような正確になって家督を継いで……ということをしてたら、どんどん腐敗が継続していく。そうなると、例えばグレイフィアさんみたいに番外でも実力のある悪魔がいても、余程機会に恵まれない限りは上の立場につけないという事態になる訳だ」
「って、そうは言っても実力を付けて結果を示せば出世出来るシステムっすよ?悪魔って」
「出世は出来るさ。でもそこに罠がある。自己顕示欲の強い悪魔なら自分より強い悪魔なんて気に入らないから捨てる事もあるし、主の権威を利用して好き放題にいう事を聞かせる屑みたいな悪魔も残念ながらいる。仮に番外や転生悪魔で強いのと、72柱でそいつより弱い奴がいたとしても、番外たちの方に悪魔の駒は与えられないんだよ。実力主義と言っておきながら、下にいる連中の出世に壁が大きすぎる訳だ。アメリカ的自由主義の特性も持っているな」

そのアメリカ的自由主義ってなんですかと聞きたい匙だが、箒は聞いていない。ちなみにアメリカ主義的自由とは新自由主義のことで、社会的格差へ肯定的なので批判の意味を含んでいる。

名家側はその不利がある理由として「身分」「血統」「知識」を掲げて正当化する。
実力のある番外で上に認められるのに運要素が絡み、しかも悪魔界の細かい知識に関して不利な番外、転生悪魔は一先ず上を信じるしかない。

「だからソーナは上の連中に番外がいいように利用されないように教養と判断力を持ってほしいんだよ。それがあるかないかで将来に開花する可能性が全然違ってくる。それに、各種インフラやマスメディアを魔王と純血悪魔たちが独占できるのは金があるからで、金があるのは金儲けの知識を持っているからだ。つまり、番外でも金儲けや商売の知識があれば、必ずしも上の庇護をうけずとも力をつける事が出来る。教養が上がって番外と純血の差が埋まって来れば……純血の無能に地位を与えておくメリットがなくなるのさ」
(アレ?部長が望んでるのってそんな話だっけ……?なんか、なんか違う気が……)
「つまりソーナは悪魔の伝統社会を破壊して直接民主主義体制を構築しようとしてるんだよ!!くぅ〜〜〜……あの姉の適当加減を見てると泣けてくるくらいに真面目で切実な夢じゃないか!!」

実際にはソーナが考えているのは箒のそれと合っているようでズレているのだが、生憎とそれを訂正できる人間がこの場にいないのが悲劇……もとい喜劇だった。

「匙!お前、きっちりソーナを出世させろよ!!お前の背
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