竜からの宝物
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サキハおばあちゃんがドラゴンを倒したことに驚き、そしてその声は次第に歓喜の声へと変わっていく。
『今の魔法お前が・・・!?』
『えっ・・・』
『すごいぞ!!この子は英雄だ!!』
『わ・・・私・・・』
サキハおばあちゃんはドラゴンを倒してしまったことに動揺して、首を振る。しかし、サキハおばあちゃんはドラゴンの手に竜の宝があるのを見つける。
きっとドラゴンは・・・サキハおばあちゃんに幸せをつかんでもらえて幸せだったんだろう・・・その顔は少し・・・俺には嬉しそうに見えた。
サキハおばあちゃんは顔を覆って、涙を流していた・・・
スゥ・・・
そこで竜の宝から映像が見えなくなってしまう・・・俺とウェンディはそれを見て思わず立ち尽くす。
「・・・そうか。そういうことだったのか!」
「お父さん?」
お父さんはその映像を見て何かに気づいたようだ。
「子供の頃、お前のお母さんと一緒にサキハおばあちゃんからよく聞かされたんだ。
“竜の谷にはすごい宝があって、私の願いを叶えてくれたんだ”って」
「それが願いを叶える魔法の石として伝説になったのか・・・」
「全然知らなかったわ!」
シユウさんも村人たちもその話を聞いて驚く。
「・・・優しいドラゴンね」
「うん」
「めっちゃいい話・・・」
「感動したよ〜」
俺たちもその話を聞いて涙を流す。ヴァッサボーネもグランディーネも優しかったけど・・・このドラゴンもすごく優しいな・・・
「・・・やだ・・・こんなの悲しすぎるよ!!」
するとヨシノちゃんはそれを聞いて大きな声を出す。
「私たち・・・ずっとこのドラゴンは悪い奴だって思ってた・・・おばあちゃんを助けてくれたのに・・・
なのに・・・なのに・・・ドラゴンは悪いことしてないのに・・・こんなのドラゴンがかわいそうだよ!!」
ヨシノちゃんはそういって涙を拭う。ウェンディはそんなヨシノちゃんの手をそっと握る。
「ヨシノちゃんはおばあちゃんと同じ、優しい心を持っていたから、竜の宝が反応したんだね」
「これからはこんなことが起こらないようにしような」
「お父さん・・・」
「そうね!」
「私も頑張るー!!」
「みんな・・・」
気がつくとお父さんさんも村人たちもみんなこの話を聞いて、ドラゴンに対する認識が改まったようだ。
「ヨシノがいれば大丈夫ね」
「またここに来るのが楽しみだよ」
「ウェンディ・・・シャルル・・・」
ウェンディとシャルルもヨシノちゃんに声をかける。俺もヨシノちゃんに近づいていく。
「ドラゴンさんの思いをこれから大切にな」
「ヨシノちゃんたちならきっと大丈夫だね〜!」
「シリル・・・セシリー・・・うん!!」
ヨシノちゃんは笑顔になっ
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