竜からの宝物
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んとドラゴンの話なの?」
俺たちはその映像を食い入るように見る。
『村のみんながあなたを倒すって集まってるの!もうすぐここにくるわ!』
『・・・フン!私は逃げも隠れもせぬわ』
『で・・・でも』
どうやら当時の村人たちがドラゴンを倒すために集まっているのをサキハおばあちゃんがドラゴンに教えているところのようだな・・・
だけど、ドラゴンは全然動じていないようだ・・・
『・・・構わぬ。どうせ私はもう寿命なのだ』
『・・・そんなこと、言わないで・・・』
『サキハ。この石を覚えているか?』
ドラゴンはそう言うと一つの小さな石をサキハおばあちゃんの前に差し出す。あの石って・・・竜の宝か?
『これ・・・あなたの足に挟まっていた・・・?』
『そうだ。私たちが初めて会ったとき、お前がとってくれた・・・人の優しさを教えてくれた石だ』
ドラゴンはサキハおばあちゃんに笑顔を見せる。
『まさか私が人間と仲良くなるとは・・・思ってもみなかったよ』
サキハおばあちゃんとこのドラゴンは仲良しだったんだ・・・じゃあなんで・・・ドラゴンはサキハおばあちゃんに倒されたんだ?
『・・・どうして急にそんな話・・・』
『サキハ。お前は本当は村の人々と暮らしたいのだろう?
お前が隠れて泣いていること・・・知っているぞ』
ドラゴンは一拍置いてから話を続ける。
『いいかサキハ。私の命を使え。悪いドラゴンを倒した魔導士として村に行くのだ』
『そ・・・そんな・・・』
サキハおばあちゃんは手を握りしめプルプルと震え出す。
『あなたを悪いドラゴンになんてできない!!できるわけないでしょ・・・』
『・・・頼むサキハ。私の最期の願いを聞いてくれ。私の命をお前の幸せのために使ってほしいのだ・・・』
ドラゴンはサキハおばあちゃんに頬擦りをする・・・サキハおばあちゃんは目に涙を浮かばせている。
『倒せ!!』
『今日こそドラゴンを倒すぞ!』
するとドラゴンを倒そうと斧を持った村人たちが押し寄せてくる。
『村の人が・・・』
『チッ・・・頼んだぞ、サキハ』
『待って!いかないで!』
ドラゴンはそういって翼を羽ばたかせ、村人たちの前に降り立つ。
『ドラゴンだ!』
『怯むな!いけ!!』
村人たちがドラゴンに向かって行くが、ドラゴンはそれを一瞬で凪ぎ払う。
『うわっ!!』
するとドラゴンは一人の村人を食べようと口を大きく開けて見せる。
『うわああ!!』
『・・・だめっ、やめてぇ!!』
サキハおばあちゃんはドラゴンに向かって魔法を放つ・・・ドラゴンはその魔法によって地面へと倒れる。
『ドラゴンが・・・!』
『少女がドラゴンを倒した!!』
村人たちは
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