夜に舞う蝶
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いな・・・
すると俺の頭にポンッとグレイさんが手を置く。
「さっきはよく突っ込んだな。かっこよかったぜ」
「え・・・えへへ・・・////」
グレイさんに誉められて俺は嬉しくなる。誉められるのって本当に嬉しいな。
「オホホホホ・・・」
「「「「「「「「「「!?」」」」」」」」」」
後ろから笑い声が聞こえ、俺たちは驚いてそちらを向く。そこには盗賊団のリーダーの男がフラフラと立ち上がっていた。
「いいわ、いいわぁ・・・ゾクゾクしちゃう・・・熱い男ってSU・KI♪」
「うお!?」
「ナツ!!」
「ナツさん!?」
男がそういって腕を広げると突然ナツさんが飛ばされる。何が起きたんだ!?
「攻撃が効いてない!?」
「みょうな奴だな!アイスメイク、突撃槍!!」
驚くルーシィさんと男に攻撃を放つグレイさん。男はそれを見てニヤッと笑う。
男は避けずにその攻撃を受ける・・・いや、受けたんじゃなくて吸収した!?
「おおきくなった!?」
「攻撃を吸収しているのか・・・」
「ええ!?」
敵はグレイさんの魔法を受けて一回り大きくなる。なんなんだあれ!?
「ウフフ。相手の力を吸って生きる。それが夜に舞う蝶、ナイトバタフライ!
攻撃されるほど、あたしは強くなるのよぉ〜!!」
男は体から無数の黒い物体を出して俺たちを攻撃してくる。
「「きゃあ!!」」
「ウェンディ!ヨシノちゃん!」
二人はその攻撃を受けてしまい壁に打ち付けられる。
「「「「「うわぁ!」」」」」
男の攻撃は倒れている盗賊団にまで当たっている。
「自分の仲間にまで!?」
「お前!!仲間がどうなってもいいのか!?」
俺とナツさんが男に言う。男は悪びれた様子もなくこう言った。
「あら、そんなのも避けられないようじゃ、あたしの仲間には必要ないってことよ」
「てめぇ・・・」
それを聞いたナツさんはさらに怒る。
「さぁ・・・あたしの攻撃をもっともっと喰らいなさい!!」
男はさらに大量の黒い物体を放つ。
「きゃっ!」
「ウェンディ!」
俺はウェンディを守るように抱き締める。しかし・・・
「う・・・」
「しまっ・・・」
「ヨシノちゃん!!」
相手の攻撃は無防備なヨシノちゃんの元に飛んでいく。ダメだ!俺の魔法じゃ間に合わない!!
ドン
男の攻撃がヨシノちゃんにぶつかる。いや、正確にはヨシノちゃんを守るように上に乗ったシユウさんに当たる。
「シユウ・・・!?」
「シユウさん・・・!?」
「なんで・・・?」
シユウさんは痛みに顔を歪める。シユウさんは盗賊団の仲間のはずなのに・・・なんでヨシノちゃんを守った?
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