第3話 我が祈りは旭日と共に 其ノ3
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い。
だが……。
ピーーッ??
ピーーッ?? ピーーッ??
ピーーッ??ピーーッ??ピーーッ??
ビービービービーッ??
周囲にある残骸が一斉に息を吹き返し、ヘルメットに内蔵されたインカムが大音量で騒ぎ出した。
「ッ??」
1年戦争の亡霊に目をつけられたのか、3機を取り囲むデブリ群から一斉にロックオンされる。
ジムコマンドのパイロットが恐怖に駆られてマシンガンを周囲に撒き散らす。
放たれた弾丸がデブリ群に当たり、幾つかは爆発する。
ドライセンのパイロットは見た。
その爆煙の中から飛来する砲弾があるのを。
ドライセンのコックピットに配された全天周囲モニターが暗闇に包まれる。
ドライセンのメインカメラが破壊されたのだと気付いた頃、激しい衝撃に見舞われ、コックピットを炎が包んだ。
???
《て、敵機…全機撃破ッ??》
「いい腕だ。
な? モビルポッド≠燻gいようによっちゃまだまだいけるだろ?」
《心臓に悪過ぎる……》
ヘルメット内に響く同期生の言葉にふっ、と笑みを零す。
俺たちがやったのは至って単純な作戦だ。
デブリ群の中をノーマルスーツとモビルポッド、ボール≠ナ移動し、サブジェネレーターの生きている機体に細工を施して、敢えて敵MSのレーダーにジムUの欺瞞シグナルを映るように全チャンネルで発信。
敵MSが寄ってきた所で残骸に仕掛けた細工を起動させて動揺を煽り、デブリ群の中に潜んだボールの180mmキャノン砲を超至近距離から……グワラディアにあった2機と放棄されたサラミス級で見つけた2機、計4機による同時連続発射で、頭部とコックピットを破壊して無力化するという物だ。
「ドライセンの重装甲を貫通出来るか不安だったが、至近距離でなら180mmでも楽勝だったな」
《ジムコマンドが乱射した時は流石に肝を冷やしたよ……それに無傷のボールが見つからなかったらどうなってたか……》
「だが、さっき片付けた連中と合わせて計8機。
ムサイに搭載できる機体数からして、もう流石に残っちゃいないさ。
取り敢えずグワラディアを移動させよう。
これで相手の戦力はムサイ2隻のみ。
MSの居る俺等が有利だ」
《OK……これが終わったら後は好きにしてくれ……。
もう戦闘は懲り懲りだ》
「しっかりしろよ士官候補生。
もうすぐ任官だろうが」
《勘弁してくれ……》
《御勤め御苦労さん》
ラリーの声がヘルメットに響いた。
救援に来たつもりなのか、僚機のジムUとグワラディアも一緒だ。
《ほらよ、お前の機体だ、受け取れ》
ラリーが乗ってきたジムUのコックピットから這い出てきた。
「……ったく、余計なことしやがって……ま、悪くない
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