竜の宝
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けのお父さんがいた。よかった。
「お父さん!!」
「・・・ヨシノ・・・」
ヨシノちゃんはお父さんを見つけると駆け寄り抱きつく。そして目にたまっていた涙は一気にこぼれ落ちる。
「おと・・・さ・・・消えちゃったかと思ったぁ・・・」
「ヨシノ・・・」
俺はそれを見てひとまず安心する。だけど・・・
「シリル・・・」
「・・・わかってるよ・・・」
セシリーが不安そうに俺を見る。俺は泣きわめくヨシノちゃんを見て、このままじゃダメだと思う。おそらく・・・ウェンディもそう思っているのだろう。
人が消える・・・それは誰にとっても辛いことのはずだ・・・ましてや大切な人が消えてしまったら・・・俺だってもしウェンディやセシリー・・・シャルルがいなくなったりしたら・・・
「ウェンディ・・・ヨシノちゃんと一緒にいてくれ」
「・・・シリルは?」
俺はウェンディの方を向く。
「竜の谷に行って・・・原因を突き止める!!」
俺はウェンディにそう言い残し、竜の谷に向かう。今度こそ・・・今度こそ犯人を見つけてやる!!
「とは言ったものの・・・ここって昼でも不気味なんだな・・・」
俺は竜の谷についた。昨日は夜来たから不気味な感じがしたのかと思ったが・・・昼でも十分気味の悪いところだ・・・ウェンディが来たら涙目かもな・・・
「さてと・・・何か手がかりはないかな?」
俺は調査を始めようとした。すると
「シリル!!」
「誰だ!?うわっ!!」
突然声をかけられビクッとなりながら振り向こうとした。しかし谷の崖になっているところにかなり近づいていたためバランスを崩し落ちそうになる。
ガシッ
しかし俺に声をかけたシユウが手を取ってくれたおかげて落ちなくて済んだ・・・死んだかと思った・・・
「大丈夫?」
「うん・・・助かったよ。ありがとう」
俺は礼を言う。そういえば・・・なんでこいつはここにいるんだ?
「シユウ・・・さんはなんでここに?」
「シリルが谷に行くのが見えたから・・・」
それでついてきたのか・・・
「一人でこんなとこきたら危ないだろ!?ほら帰るよ!!」
シユウさんはそういって手を出す。だけど・・・
「すみません。俺・・・この怪現象の理由を突き止めなきゃいけないんで・・・ヨシノちゃんや村の人が安心して生活できるようになってほしいから・・・だから悪いけどまだ帰れないです」
俺がそう言うとシユウさんはため息まじりに笑って見せる。
「・・・わかった。でも一人じゃ心配だから、俺が案内するよ。ついてきて」
「え?は・・・はい!!」
俺は先をいくシユウ
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