1部分:第一章
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。まあそうしたことを考えれば仕方ないかな」
親父はここで達観に至ったのだった。
「この暑さもね」
「受け入れるべきですか」
「人間時にはそれも必要だよ」
親父の言葉はその人生経験を感じさせるものだった。少なくとも博康よりはずっと長く生きている。それが言葉にも出てきていると言えた。
「だからね。まあかき氷でも食べて」
「はい」
「そうして暑さを和らげようか」
「そうですね。暑い時はやっぱり氷ですよね」
「そういうことだよ。何ならもう一杯どうかな」
「もう一杯ですか」
その言葉を聞いて思わず声をあげてしまった博康だった。
「それじゃあ。御願いします」
「うん。これはわしの奢りだよ」
「それはどうも」
こうしてもう一杯氷を貰って充分涼を取った博康は上機嫌になってそのうえでその店を後にした。その足で京都の街を歩いていた。場所は河原町だ。
その河原町を見回りながら歩いている。そこで不意に画廊が目に入った。見れば日本画が置かれていた。
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