竜の谷
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この村で一体何が起きているんだ?
俺たちはしばらくその行列を眺めていると人々は聖火台のような物の前に集まる。
そしてその聖火台に火が放たれると突然
「うちの子を返してぇ!!」
「お母さーん!!」
「どうか夫をお返しください!!」
村の皆さんが手を合わせて叫び出す。なんだこれ!?一体何をしてるんだ!?
「ヨシノちゃ・・・あれ?」
俺はヨシノちゃんに事情を聞いてみようと思って振り返ったのだが・・・どこにもヨシノちゃんの姿はない。
「あれ?ヨシノちゃん?」
ウェンディも辺りを見回してヨシノちゃんを探す。しかし辺りにヨシノちゃんの姿はない。どこにいったんだ?
すると周りには村の人たちが溢れていて俺たちは周りの人たちに押されてしまう。
俺はバランスを保ってウェンディと一緒に一度その場を離れようとしたが・・・
「きゃあっ!」
ウェンディが誰かに押されて倒れそうになる。危ない!!
「ウェンディ!!」
俺がウェンディに駆け寄ろうとすると
「危ないっ!」
ぐいっ
男の人の声と一緒にウェンディが抱き寄せられる。ていうか・・・顔が近い!!
「大丈夫?」
「え・・・あ・・・その・・・」
「ありがとうございます〜!!」
「うわっ!」
爽やかスマイルでウェンディに声をかける男。俺は慌てているウェンディに変わって礼を言って二人を引き離す。危ない危ない。ウェンディの変なことされるところだった。
「なんだ。お友達と一緒だったのか」
「そうですよ〜、だ!」
「うわっ・・・」
「シリル・・・ライバル心むき出しね・・・」
セシリーとシャルルが何か言ってるけど・・・ライバル心なんかじゃない!こんな奴は俺のライバルなんかになるもんか!!
「いたいた!ウェンディ!シリル!探したよ〜」
俺が男を睨んでいると慌てた様子のヨシノちゃんが駆けてくる。
「おっ!あっちから来た」
「ヨシノちゃーん!」
俺はヨシノちゃんの方に視線を移す。ウェンディはヨシノちゃんに抱きつくように飛び付く。というか涙目になってるんですけど・・・
「よかった。心配したよ〜」
「ヨシノの友達だったんだ」
「シユウが見つけてくれたんだね」
ヨシノちゃんとシユウと呼ばれた男は仲良さそうに話している。なんだ。二人はそういうことか。心配して損した。
「広場は人が多いから気を付けてね」
シユウはそういって手を振りながら去っていく。くそ・・・ちょっとかっこいいからって調子に乗りやがって・・・俺だってあと5年もしたらきっと・・・
「何を考えているか手に取るようにわかるわ」
「シリルは単純だからね〜」
シャルルとセシリーはそんな話をしている。単純ってことは純粋ってこ
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