竜の谷
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いをしているのだと俺は感じ取った。
「わかりました。行こうウェンディ」
「う・・・うん」
俺たちはヨシノちゃんの部屋の前までいくとヨシノちゃんは扉を開けたままベッドに顔を伏せて泣いていた。
「私が村を守るんだから・・・ぜったいに・・うん」
「ヨシノちゃん・・・」
ウェンディはそんなヨシノちゃんの姿を見て、とても辛そうな表情をする。仕方ない・・・
「ウェンディ・・・俺、ちょっとその谷を見てくる。お前はヨシノちゃんと一緒にいてやってくれ」
「待って!!シリルもいくなら・・・」
ウェンディは俺についてこようとするが俺はウェンディの額と俺の額をくっつける。
「俺の言うことが聞けるな?」
「・・・うん・・・」
ウェンディはしぶしぶといった感じで納得してくれる。よし。それじゃ・・・
「さっそく俺、行ってくる」
「僕も行くよ〜」
「いや・・・セシリーもヨシノちゃんのそばにいてくれ。人は多い方がいいと思う」
「・・・わかった。気を付けてね〜」
俺はウェンディたちをヨシノちゃんの家に残して谷へと向かった・・・
竜の谷にて・・・
「ここがさっきヨシノちゃんたちが言ってた竜の谷・・・か」
俺はさっきヨシノちゃんのお父さんが落ちて大ケガをしたという谷に来ている。なんだが・・・すごい不気味なところだ。
俺は谷の下を覗いてみる。霧でよく見えないけど、その高さは落ちたら普通の人間なら確かに死んでしまうかもしれないくらいの高さは十分にあるように思える。でも・・・俺たち魔導士なら・・・落ちても多少のケガですむかもしれない、
「ん?あれが橋か?」
続いて俺はお父さんが落下してしまった橋の前にやってくる。別になんてことのない、普通の橋のように見える。
「ん?」
今橋が少しキラッと光ったような気がした。でも・・・木で作られたつり橋じゃあ、光るわけないよな。ワックスをかけてるわけでもあるまいし・・・
俺はそう思いながらも橋を落とさないように手で触ってみる。すると触った橋には猛烈な違和感があった。
「あれ?この橋・・・冷たいぞ?」
なぜかつり橋は氷のように冷たかった。というか・・・これ本当に氷なんじゃないのか?
「氷の橋なら・・・確かにすぐに作ることはできるけど・・・」
氷の橋を作る・・・これは俺の知っている人ならできる。氷の造形魔導士なら・・・
でも・・・この村にはヨシノちゃん以外魔導士はいないって言ってたから・・・
「となると・・・誰か外部の人間ってことか・・・」
だとすると・・・目的はなんだ?この村に何かあるのか?俺がそんなことを考えていると突然
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