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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epico20笑顔〜Reinforce Eins〜
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だ。主はやてが居て、ルシルが居て、シグナムが居て、ヴィータが居て、シャマルが居て、ザフィーラが居て、リインが居る。それにフェンリルもだな。家族としてお互いを想い合って過ごせることが出来た1年と少し。とても温かく、充実した時間だった。
――ごめんなさい。・・・貴女の時間は少ししか伸ばせない。・・・それが、運命だから――
「っ・・・!」
急に眩暈に襲われてクラっと来てしまった。みんなは前を向いていたために気付かれることはなかったが、「アインス・・・?」倒れないように踏ん張った際に車椅子がガタッと揺れてしまったことで主はやてには勘づかれてしまった。
「アインス・・・? アインス・・・!? アインス!!」
視界が傾き始める。あの日――6月4日に起こった事が瞬時に脳裏に過った。眩暈、倦怠感。私の体を構築している魔力の霧散によって起こる体の消滅、構築限界、という結末へと至る初期症状だ。あの日から早2ヵ月。もしかすると消滅から免れたのかもしれない、そう思えてもいたのだが・・・
(それほど甘くも優しい世界でもなかったということか・・・)
いや、優しい世界ではあった。本来ならば“闇の書の闇”――ナハトヴァールの消滅と共に私も居なくなる予定だったのだから。それなのに8ヵ月近くも生き長らえることが出来た。十分夢も見させてもらった。これ以上を願い求めるのは傲慢なのかもしれない。
「アインス! アインス!!」
「どうした!?」
「おい、アインス!」
道路に倒れ伏してしまった私を見、主はやては不安に涙を流し、顔を青褪めさせるルシルやヴィータ、シグナム達。フェンリルに上半身を抱き起こされた私は、あの時と同じように力は入らずとも声は出せるようで、「申し訳ありません。どうやら、私はここまでのようです」と、今の私に起きている状況――構築限界の事を伝える。
「――そういうわけなのです。おそらく私はもう・・・このまま消え――」
力を込めて上げることの出来た右手、その五指の先が僅かばかり霧散している様を見せると、「っ!」みんなは一様に息を呑んだ。主はやてが弱々しく私の手に触れようとした時、
――封時結界――
「とにかく今は家に戻ろう! フェンリル、はやてを抱えて来い! シグナム達も行くぞ!」
ルシルは大人姿へと変身した上でミッド式結界魔法を発動。さらに私を横に抱え上げ、フェンリル達に指示を飛ばす。そして大きく跳び上がって、住宅街の屋根を伝って私たちの家へとショートカット。後ろを見てみれば、フェンリルも主はやてを横に抱え上げ、屋根の上を飛び跳ねてついて来ていて、シグナム達は飛行魔法で追って来ている。
「ルシル・・・?」
「君は消えるのが運命なのだと、どこか諦めていた! どうしようもないことなんだ
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