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ウイングマン スキャンプラス編
■2■ 捕獲
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くるみが仲額中に来ることは秘密だった。
しかし、緊急事態だ。
本来なら久美子は最も知らせてはいけない相手だったが、情報を集めることに関しては学校でも最も頼りになる存在だった。
この際、仕方がない。
「布沢さん、秘密にしてほしいんだけど、実は……」
健太は思い切って、久美子にも相談してみることにした。

「ああ、あれはくるみちゃんか!」
人気アイドルがお忍びで学校に来るという話なのに久美子はその話を聞いても驚かなかった。
それどころか、合点がいったかのように手をポンと叩いた。
「え? どういうこと?」
桃子は久美子の言葉に突っ込んだ。
「さっき、小川さんときれいな女性が喫茶店に入るのを見たのよ。どこかで見たことがあるとは思ってたけど、あれ、くるみちゃんだわ!」
健太と桃子は驚いた。
そして、健太は久美子の肩を掴んだ。
「そ、その喫茶店はどこ?」
その切羽詰まった表情に久美子もちょっとだけびっくりしたが、慌てることはなかった。
「たぶん、話が盛り上がったんじゃないかな? 女の子同士だもん、時間を忘れて話し込んだりすることもあるわよ」
桃子もその言葉にうんうんと頷いた。
「そうよね。女の子だもん」
しかし、健太は違った。
「喫茶店はどこ?」
美紅の性格から考えても何かあったとしか思えなかった。
もいくら話が盛り上がったとしても、相手の仕事そっちのけで話をつづけるタイプではない。
「公園近くの喫茶店よ」
久美子はおもしろくなさそうに答えた。
「あ、私、そこ知ってるわ!」
桃子は以前、兄に連れられてそこに行ったことがあった。
ピンときて、慌てて階段を上って屋上に出た。
健太も桃子に続いた。
階段を駆け上がりながら桃子はバッジを付けてウイングガールズにコスチュームチェンジした。
健太は屋上に出てから変身した。
「ピンク! 案内、頼む!」
桃子が飛び、健太は後に続いた。


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