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ウイングマン スキャンプラス編
■2■ 捕獲
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員やそれほど多くはないが読書や勉強をする生徒が何人かいる。
健太はそれを警戒した。
とりあえず、ヒーローアクション部の部室である美術準備室に案内した。
桃子を先に入れ、辺りに人影がないことを確認すると、健太も後に入った。
「リーダー……」
桃子はちょっとドキドキした。
健太と2人っきりで密室に入るなんて、ないとはわかっていても少しは期待してしまう。
「ピンク、実は今日、この後、会う人ってくるみちゃんなんだ!」
そう言われると一瞬固まった。
「リーダー! くるみちゃんと浮気してるんですか!?」
桃子の声が思いいのほか大きく、健太は慌てた。
「ちょ、ちょっと、そんなワケないじゃん!」
そう言って桃子の口を押えた。
「今日、学校に来るからそのついでに……」
健太としては本当のことを伝えているつもりだが、桃子は納得してくれない。
「だいたい人気アイドルが、こんな町の中学校に来るわけないでしょ!」
「そう言われても……」
桃子に押されて健太がタジタジになっているところに部室の扉ががガンと開いた。
そこには桜瀬りろが慌てた表情で立っていた。
「くるみちゃんが行方不明になっちゃいました!」
健太と桃子は驚きの声を上げた。
「え〜っ!?」



健太と桃子とりろの3人は手分けをして、くるみを探すことにした。
「本当にくるみちゃんと会うことになってたんですね!」
アイドルからアプローチがあることに桃子は素直に驚いていた。
「仕事で来たついでなんだけどね」
健太はりろの方を見た。
りろの表情は慌てていたが、桃子は合点がいって大きくうなずいた。

りろは状況を簡単に健太たちに伝えた。
取材の時間になってもくるみが現れない。
くるみのマネージャーの話では2時間も前にはこの街には来ていたのだが、くるみが用事があるというので、マネージャーは別行動をとったという話だ。
取材30分前には学校近くで待ち合わせることになっていたのだが、30分待っても来ないので、もしかしたらと思い、マネージャーだけで学校に来てみたのだという。
ただ、当然学校には来ていないし、連絡をつける方法もない。
ということで行方不明としてりろたちも騒ぎ始めたのだ。
最近、この街では異常気象や不思議な事件も起きているし、りろにはライエルという心当たりもあった。
そこで健太の元にかけつけたのだ。

健太と桃子が上空から探すことになった。
りろも探しに動いた方が効率はいいが、くるみが来ない上にりろまでどこかに行ってしまったら、取材現場はパニックになってしまう。
それを考えれば、りろが探しに動くのは得策ではないと健太が指示を出した。

健太と桃子が階段を上っていくと久美子とすれ違った。
「広野君に森本さん、慌ててるみたいだけど、どうしたの?
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