暁 〜小説投稿サイト〜
フェイト・イミテーション ~異世界に集う英雄たち〜
ゼロの使い魔編
第二章 天空の大陸 アルビオン
いざ、アルビオンへ
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う。」
キュルケもギーシュの疑問にうんうんと頷いたが、架はそれをあっさりと否定した。皆が「?」を浮かべていたが、不意にタバサが本を読みながら言った。
「・・・最初。」
「「「は?(え?)」」」
「ほら、お前の使い魔がルイズに襲い掛かっている時・・・」
「「「・・・あ〜」」」
架の補足で三人はようやく思い至った。ワルドがルイズをヴェルダンデから助けようと思って放った突風。あれを架は模倣したのだ。
「あのたった一撃で真似が出来たのかい?全く君ってやつは器用なんだねぇ・・・。」
「ははは。ま、まあもの覚えがいいのが取り柄だからな。さ、そろそろ飯でも食おうぜ。」
答えが分かったら分かったで呆れた声を出すギーシュ。それに乾いた笑い声を上げながら架は皆を連れたってその場をあとにしたのだった。
「ワルド様、大丈夫かしら・・・。」
朝食を食べ、部屋に戻りつつルイズは呟いた。
自ら結果を出したとはいえ、使い魔に敗北してしまったのだ。貴族としてプライドが傷ついてしまったかもしれない。下手に慰めるのもアレだし・・・。そう思いながらドアの前まで来ると・・・。
「 」
(ワルド様・・・?)
部屋の中から声が聞こえた。声はワルドのもの、会話をしているようだが相手の声が聞こえない。そーっとドアに耳を当ててみると、
「だから悪かったって。彼とは、僕が直接相手をしたかったのさ。」
「安心しろ。君にもちゃんと出番はくれてやる。」
「ああ。向こうでは手筈通りで頼む。僕の用が済むまで彼の足止めだ。」
(な、何の話をしてるのかしら・・・?)
思い切ってルイズはドアをノックし、部屋に入ってみた。
「っ!!や、やあルイズ、どうしたんだい?」
目に見えるように動揺しているワルド。その他には誰もいなかった。
「・・・ワルド様、今誰かとお話していませんでしたか?」
「さ、さあ?多分独り言だったと思うよ。少しぼーっとしてしまってね・・・。」
明らかに誤魔化しているような気もするが、これ以上追及するのもどうかと思い「そうですか・・・」とルイズは答えた。
(ワルド様・・・何を隠しているのかしら・・・?)
ルイズの頭の中には、昨日キュルケが言っていたことを思い出していた。
『ダーリンが言ってたわ。ワルド子爵は危険な匂いがするって。』
(貴方は一体・・・。)
その日の夜、架たちは宿の一階で明日のアルビオン行きに向けて食事をしながら話合っていた。
その時、
「!!」
「どうしたの、カケ・・・」
「む、まずい!」
突然外の方を見ながら架が立ち上がった
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