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SAO編−白百合の刃−
SAO23-冷女の温度
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 言いたいことはわかっている。だからって、わざわざ死ぬ危険を高くする必要もない。

「なんか自信満々だけど……なんかわかっているの?」
「あら、意外と鋭いわね。リズベットのこと2%だけ見直したわ」
「絶対に見直してないわよね!」
「2が好きじゃないなら1でもいいわ」
「逆に1%の見直しってどこを差しているのよ! てか、これから『デットマウンテン』に入るけど腕前は大丈夫なのね!?」
「誰に聞いているんだか……」
「その様子だとよっぽど腕に自信がおありのようですね」

 当たり前だ。攻略組にいないリズベットよりも上だから、心配なんて皆無。
 夜の天気は快晴、月の光と満天の星空は輝かしくて暗闇の中でも明るい。地上に灯りがないから、星と月の光が引き立っている。とてもじゃないが、吹雪が降りそうな天気ではなかった。
 しかし、『デットマウンテン』には関係ない。晴れていようが急に変わることなんて当たり前だ。
 とりあえずは、安全エリアを確保するのが一番効率が良いだろう。

「足を引っ張らないでね」
「そっちこそ、ヘマをかかせないでよ」
「もう、そろそろ仲良くしようよ! ほら一緒にレッツゴー!」

 アスナの左腕が私の腕に絡んでくる。もう一つの右腕はリズベットの腕に絡んできてガッシリと掴んだ。そして私とリズベットの距離を近寄らせるために、アスナの両腕を引く。そうすることで自然と私とリズベットの距離は縮むことになった。

「ちょっ、ちょっと! 無理にくっつけさせなくてもいいじゃない!」
「離してくれない?」
「いやですよー」

 …………もっと冷酷な人になりたいわね。そうすれば、アスナのお節介もなくなって、リズベットがつっかかることもないのに……。
 日ごろの自分が憎いわね……。
 だけどこれだけは言わせてもらうわね。

「歩きにくいから放してもらえない? 拒否すれば力ずくでほどくわよ」
「もー、たまにはこういうノリも良くない?」
「アスナ、一応異常事態に巻き込まれていることわかっているわよね?」

 別に深刻になれとは言わないけどさ……。



 一閃。
 一筋の剣閃がポリゴンの欠片となって、星空に舞い散った。

「口だけじゃなかったのね……」
「ドウセツの居合いは、わたしよりも速いからね」
「アスナより速いの!?」

 なに、戦闘中にジロジロ見るのよ。気持ち悪い。話声、全部聞こえているんだけど?
 裏層に出てくるモンスターは、層の数字と十を足したレベルになっている。つまり、裏四十五層は五十五層に出てくるモンスターと同じレベルになる。でも問題ないでしょうね。リズベットも足でまといにはならずにちゃんと戦えているみたいだし、残念ながら。アスナに関しては言うことない。無論、私にと
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