機動戦士ガンダムSEED編
第10話
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「「「「「……………」」」」」」
…マリューやナタル、保安要員等は呆気にとられ無言のまま固まってしまった。まあ、そりゃ幾ら何でもこんなのが出てくるとは思わないわな…。
場の空気を凍りつかせた元凶であるピンクのナニカは何故かこちらに向かってきていた。
「…よっと」
オレは片手で浮かんでいたそいつを掴み、観察してみる。
『ハロ、ハロ…』
「…何なんだコイツ…?」
その相変わらず謎の声を発するピンクのナニカを見て隣にいたムウがそう呟いた。
…初見だったらオレもそう言うところだが、オレはコイツを見たことがある、それも何度も。
丸っこい形状、豆のような形をしたカメラアイに口の部分であろうライン、作品によってはマジックハンドが収納されている丸い耳部分と、これは完璧なハロである。となるとやはりポッドから出てくるのは…
「ありがとう、ご苦労様です」
腰まである長いピンクの髪に金色の髪飾り、白を基調としたドレスのような服を着た戦争とはまるで無縁の雰囲気を醸し出した少女がポッドから現れた。
「あら?あらあら?」
その少女はバランスがとれず、無重力空間の格納庫を回りながら流されていく。
それをキラが少女の手を掴むことで流されていくのを食い止めた。
「ありがとう」
「いえ…」
少女はキラにお礼を言うが、そのキラが着ていたパイロットスーツに刻まれている連合軍のマークを見て驚いた風にこう言った。
「あらあら?まぁ、これはザフトの艦ではありませんのね」
…ザフトの艦じゃないとわかっても全く動じてないな。こういう時って大体の奴はかなり動揺すると思うんだが。
あの容姿、どこか天然じみた雰囲気、そしてあの反応。間違いない、彼女がラクス・クラインだ。
見たところかなり天然のお嬢様といった印象を受けるがオレの知る原作と同じならばこれは演技の可能性が高いと思っている。
この時期からエターナル強奪まではたった数ヶ月しかない。その間にこんな戦いなど一生縁のなさそうな少女がいきなり危険な宗教団体じみた武装集団のトップなどやれるはずがない。
『ハロハロ、ハロー』
オレの手に掴まれているハロが突然喋りだした。
初めて見るガンダム本家のハロがラクスのやつとはな。しかしうちのハロとは全然違うな。まあ、うちのハロはもう中身は人間と全く遜色ないレベルで感情豊かだからな、比べるのもおかしいか。
「あの、ピンクちゃんを返してもらえませんでしょうか?」
そんなことを考えているとラクス・クラインがこちらに近づき、そう話しかけてきた。
「ああ、悪いな。こいつあんたの?」
「はい。ピンクちゃんは私のお友達ですわ」
そんなやり取りをしてオレはハロをラクスに手渡し
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